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天啓の海  作者: 古寂湧水こじゃくゆうすい
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八代将軍の江戸の空に紅白の派手な救難飛行船\(^o^)/吉宗や重鎮が見守る中、急降下で燃え盛る5家を一瞬で鎮火。

大火事を一瞬で消火できれば、幕府としても願ってもないことなので、重みが半端なく増しますよ。

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江戸城より大量の白菜の注文に食料仕入れ奉行が青物市場に来ている。普通だったら従来の青物市場からの注文だが、白菜はこちらだけで扱っているものだからということである。


青物市場の社長と王様が対応している。奉行[白菜の人気が高まって、千代田の城でも扱うように要望が多く出ているので、採用をすることにしました。


つきましては相場の15パーセント引きで200玉用意できますか。支払いは年末です。]社長[承知しました。その条件でやらさせていただきますが、お届けはいつがよろしいでしょうか。]


奉行[明後日の10時に持って来てください。]社長[指定の日時にお届けさせていただきます。]奉行[鯨肉もお願いするようになるかもしれませんが、その時はよろしく。]社長[ありがとうございます。]


映画館通りに調味料の店ができたが大評判で、人でごった返している。なにしろ塩と醤油が相場の5分の1、砂糖が相場の7分の1で合成酢も7分の1で販売しているので、庶民が押しかけているのである。


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調味料の店に赤穂藩の筆頭家老に次席家老が来ている。王様は名前を伏せて店主ということで、店長は番頭ということで対応している。


[家老が2人もお越しになられて、どの様なご用件ですか。]筆頭家老[決まり切ったこと。ここで売っている塩が安すぎて調和が乱れるので、何とかしろと言うことだわ。]


[塩の価格を決めるのに、何か決め事があり私どもが違反をしているということですか。]次席家老[そういうことではないが、今までの伝統を踏まえた製造方法なら、


このような値段にはならないということだわ。][はっはっはっ。おっしゃっていることがわかりません。塩は自由に作れて自由に価格を決められるんじゃあないんですか。


違うんでしたら評定所できちっとさせましょうか。]筆頭家老[町人風情が、生意気なことを言うんじゃあないわ。][確かに町人の格好をしているが、三つ葉葵の紋の羽織を着るときもあるわ。


10万石の格式だったら不足かな。又者が生意気なことを言うんじゃあね~や。とっとと失せやがれ〜。]


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王様が誰だかわかって、うつむいて帰って行った。店長[どうもありがとうございました。]


[ああいう輩には私の名前を使って構わんから、それでも収まりがつかなかったら言ってきなさい。]店長[承知しました。その場合はそのように対処をさせていただきます。]


すず[5万石の家老ぐらいで随分と生意気ですね。王様が身分を明かしたら、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていましたよ。はっはっはっ。]長[多分この状態が続くと思いますので、かなりの儲けですね。]


恐竜羊羹堂の店舗も映画館通りにできて、梱包用紙や紙袋に映画館のイラストが描かれているので、お土産によく売れている。羊羹は大納言小豆に芋、それと枇杷に海紅豆が売られているが、


試食後のオーダーは現世と同じく枇杷と海紅豆がよく売れて、本葛餡子玉も同じ感じである。すず[店はどこも大繁盛ですよ。延べ14万人が毎日来ているので何でも売れますよ。]


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王様の第二魚河岸の桟橋に3千トンの鋼鉄の荷物運搬戦に、鯨の母船が入港していて江戸町民には初めてだがあまりの大きさと鋼鉄船ということで、大勢の見学者であふれていいる。


荷物は大量の昆布にスルメイカの干物、それと白菜にジャガイモと小麦などである。市場なのに一度も荷物の運搬船を見たことがない。という風評をかわすためのものである。


冷凍肉は天日に晒せないので、大量のクジラの大和煮を作り見学者に振る舞うとともに、大量の荷物を晒して観衆に見せている。1週間船が係留していて帰った後に、


市場総奉行に魚河岸奉行と青物奉行がこちらの魚河岸の事務所にやって来た。こちらは両市場の社長に王様である。総奉行[両市場に持ち込んだ魚や青物を引き取ってくれなくて、生産者が困ってしまって、


奉行所にこちらの方でも引き取っていいように、許可を与えてくれと言うことです。]


[なるほど気持ちはよくわかり引き受けることもできますが、倍弱の荷物が増えるということは処理する空間も倍なければできません。]


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隣の魚河岸の10万坪と青物市場の5万坪と3万坪の2カ所を、私たちの管理にさせていただければ、私の責任で全てを捌かさせていただきます。抵抗もあるでしょうが生産者から見限られたら、


既存の特権も何もありませんよ。]総奉行[そういうことですね。この話は老中職から将軍様にまで話が行くと思いますけれど、また来させていただきます。それでは失礼します。]


サスケ[面白い展開になりましたけれど、お上としてはすべてを王様に丸投げすればいいだけですので、3か所の用地はお上のものですのでライセンスを取り上げて、こちらに廻してくると思いますよ。


仕切れなければ責任がありますから、文句も言えないと思います。]長[江戸の市場を一手販売は美味しいですよ。外国製品の販売はなんでもOKですので、ここで仕入れられるようにしましょうかね。


中国の書道製品なんかも面白いと思いますね。]サスケ[いろいろ広がって面白そうですよ。]


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市場の統合の話はすぐに若年寄から老中に行き、将軍吉宗のところに行ったが、すぐに3か所の市場は葵屋正次郎に任せて、3か所の用地は1週間後までに、明け渡すように通達が出された。


これと同時に入府以来の家康から与えられていた、4家の大卸の特権ははく奪されたし、青物市場の方の権利もなくなったのである。サスケ[ゴンちゃんの企画案では第一魚河岸では7階建てのビルを建てて、


今までの権利が及ぶ範囲のものは相場で全部引き取る事にしている。それから映画館通りの調味料売り場は安い調味料を求めて、庶民でごった返しているが、第一魚河岸の敷地内にかなり広い面積の別棟で、


調味料売り場を設けることにした。3万坪の青物市場だったところは距離が他の市場からかなり離れているので、魚と青物の両方にしてリヤカーの夫婦行商を、こちらは20台分募集することにした。但し、


市場から5キロ圏は棒手振りが優先で、リヤカー部隊の商圏はその向こうということになる。]


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リヤカー行商の若夫婦募集は稼ぎがいいのがわかっているので、20台分の募集であったが定数の20倍の400人の募集があったので、急遽30台分に増やした。


調味料の販売所はこちらにもスペースを広くとって設けることにした。とにかく需要が半端じゃないのである。側用人の息子が下谷の王様の事務所にやって来た。


息子[市場の方は統合されて万全ですね。八丈島の先の小笠原諸島に硫黄島は、全員で1千5百人が入植されて漁業はすでにやられていて、南国フルーツもまもなく江戸に入ってくるとか。]


[そうですね。1か月以内に千代田の城にお持ちしますよ。]息子[蝦夷に入植した3万人がいろいろな農作物を栽培されていますが、りんごの富士という品種は大奥でも人気がありましたよ。]


[江戸ですと火事のことが悩みの種だと思います。明暦の大火で江戸の3分の2が焼け野原になったと聞いています。]


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息子[その通りです。大火事でした。大岡奉行がとび職をまとめて、町方の消火部隊を作りましたがその程度です。][あの程度の火事でしたら、私達で鎮火できますよ。


但し、飛行船で空から対処することになりますけれど、松平采女ヶ原は3万坪ありますのでそこに飛行船を置かせていただければ、そこから飛行船に乗って消火しますよ。経費はもちろんすべてがこちら負担です。


私たちがいる現世では大きな山火事などで実績がありますよ。大川端の空き地に廃材で離して5軒の家を作ってください。油を入れて勢い良く燃えている家を一瞬で消火します。]


息子[王様でしたら可能だと思いますが、采女ヶ原のことは大川端のことをみんなに披露をしてからです。早速みんなに話して段取りを組んでみます。


一番の懸案の一つですので、解決ができれば大きなことです。][このビデオに火災や洪水での、私たちの仕事がまとめられています。]


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息子[火の中に突っ込んで行って救助ですか。山火事の消火の様子も写っていますので、みんなで見てみます。ではお借りしていきます。失礼します。]すず[みんなの感謝がこもった様な仕事はいいですよね。]


長[とても重要な人物と、知らしめることは重要ですよ。こちらで重大なミスがあってもチャラになりますから。はっはっはっ。]サスケ[明暦の大火は江戸を3分の2を焼いたということですけれど、


かなりのトラウマになっていると思いますよ。鳶の48組の町火消と言っても、たかが知れていますから。]長[東銀座の内堀の角地の3万坪で立地は抜群ですね。


3万坪あれば格納庫付きでできますので、とてもいいと思います。勤務は交代で指令クラスとともに整備士付きで来させればいいですよ。給料が80パーセント上がるので、みんなが手を上げます。


江戸の空に赤白の飛行船が浮かんでいれば、大変なことになってしまいますので、事前に各方面に情報を流しておかないといけませんね。]


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側用人の息子がやって来た。息子[飛行船の活躍を見て、みんなが驚いていましたよ。明後日に大川端のこの場所に5軒を建てて油をかけて燃やしておきますので、


10:30に飛行船でここにきて消火をしていただけますか。][わかりました。その時間に飛行船で行って、一瞬で鎮火してしまいますよ。]息子[それではよろしくお願いします。失礼します。]


王様一行は5分前の10:25分に目標の場所に到着したが、しばらく下界を眺めていた。関係者が300人で野次馬が3千人といったところか。5軒の家は油をかけられて激しく燃えている。


時間になったので目標物に50メートルまで近づいて、一気に消火してしまった。凄まじい歓声で王様達にも聞こえてきたが、将軍吉宗が身を乗り出して見ていたのがよくわかった。


江戸にいる王様のセットとは、別のバージョンで来ているので、さっさと引きあげてしまった。


赤穂の塩も蹴とばしですね。

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