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第二十九話 泊まれて働ける場所
「じ、じゃあ、お邪魔しました…」
なんだか嫌な予感がするので、そそくさと帰ろうとする。
「待ちなさい」
勿論、止まる訳もなくそのまま進む。
「ちょっ!だ、誰か!その人を捕まえて!!化狐の一族の生き残りよー!!!」
ザザッと沢山の人がこちらに押し寄せてきた。
(予感的中ってやつ)
その波のなかにわざと入り、撹乱しつつ抜ける。
「ふぅ…」
やっとのことで外に出られた。
(これからどうしよう?)
切符は片道だったので、帰るためにはどこかでお金を稼がなければいけない。まぁ、帰るつもりはないのだが。
(化狐に会いたくないし…)
どこかに泊まれて働ける場所ってないかなぁ?とため息をついてしまった。




