表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

エピローグ



 クラリスという心強い仲間の助力を得て、わたしはファンドを立ち上げ、空売りやポイント制度などの新しい仕組みを次々に導入した。王太子派閥やクレスター商会は価格操作や商会の独占権を利用してわたしを潰そうとしたけれど、前世の知識を駆使した投資戦術と巧みな情報操作で逆転した。


 そして最後には、クレスター商会そのものを支配下に収める。学園内外の投資家を巻き込み、株価を大きく揺さぶり、一気に株式を買い集めた。その結果、公爵令嬢としてよりも、もはや“経済の支配者”としての地位を確立したわたしは、いまこうして自由に学園を改革している。




 ふと、背後からクラリスの気配を感じる。


 彼女の軽やかな足音に振り返ると、笑顔をこちらに向けている。


 おそらく、新しいメディア企画や購買部との連携について話したいのだろう。わたしは軽く手を挙げて応える。




 時計塔の鐘が厳かに鳴り、一日の終わりを告げている。その音を耳にしながら、わたしはクラリスと並んで校舎の方へ足を運ぶ。


 華やかな王太子の隣よりも、こうして彼女と一緒に歩む道こそが楽しい。


 もうわたしは王太子の婚約者なんかじゃない。


 そう思いながら、わたしは満足げに微笑む。




 時計塔に刻まれる時の流れは、今日から先の新しい学園をどんな色に染めていくのだろう。


 胸に高鳴る鼓動を感じながら、わたしは堂々と前を向いて進む。




 どんな時でも、クラリスと一緒に。



面白い/続きが読みたい、と感じて頂けましたら、

ページ下の【☆☆☆☆☆】から評価をお願いします!

ブックマーク、感想なども頂けると、とても嬉しいです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ