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キャンバスメモリアル  作者: tom
第2章 出会い
32/33

第32話 逃走


――3人はセッコウ洞窟の奥へと進んでいた。


「ここら辺まで来ると、俺もよく知らないな。」

「なかなか鉱石人形(オルアマン)も出てこないし、もう少し見たら戻るか。」

「そうだね。時間も遅くなってるだろうしそうしよっか。」

「ところで、シキ。ピッケルは使わないのか?」

「…あぁ、俺は色が無いからな。」

「色無しか〜。珍しいな!でも、色無しでも使えるぞ?」

「は?色を流し込むんだろ?」

「そうだけど?」

「色無しだから、流し込めねーじゃん。」

「いや、体内の魔力を色に変換して出すから、使えるぞ?」

「ええっ!?色の変換ってそんなことができるの?」

「急に大声出すんじゃないよ!びっくりした〜。」

「変換ってできるの?スネズ!」

「できるよ。魔力そのままじゃなくて、変換にも魔力使うから大分弱くなるけど…」

「……それって凄いことよ?わかってるの?」

「いやいや、そんなことはないよ。」

「じゃあ、貴方以外に色の変換なんて事言ってた人いる?」

「いや、それはいないけど…でも、効率が悪いからだろ?」

「いや、色は変えられないのが当たり前なの!」

「……」

「スネズ、凄いね!」

「…あぁ、ありがとう。」


先頭を歩いていた、シキが立ち止まった。


「静かに。何かいっぱいいるぞ…」

「どれどれ――っげ、鉱石人形(オルアマン)多すぎだろ。1、2、3…5体もいるじゃねーか。よし、引き換えそう!」

「何で?5個も取れるチャンスじゃん!」

「アカ…さっきは1体でもそれなりに大変だったろ?さ、帰るぞ。」

「スネズ――お前はここで待っとけ。」


そう言ってシキとアカは飛び出して行った。


「シキ、もう大丈夫だよね?」

「あぁ、大丈夫だ。さっきのやつで学んだからな。」


鉱石人形(オルアマン)たちもシキとアカに気付き、大きな腕を振りまわし始めた。シキとアカは左右に分かれ、お互いに距離をとった。


「シキ、今回はトドメまで頑張ってね!」

「アカも気をつけろよ!」


鉱石人形(オルアマン)は腕を振り回しながら、アカに襲いかかって来た。アカは振り回されている腕に手を添え、もう1体の鉱石人形(オルアマン)に投げ飛ばした。

大きな音を立て、2体の鉱石人形(オルアマン)は重なり合い動きが鈍くなった。その隙を見逃さず、アカは2体の中心にピッケルを突き立て、色を流し込んだ。2体は砂になり、崩れて行った。


「アカ!シキが!」


スネズの声に驚き。アカがシキの方に目を向けると、シキは砂の中に倒れていた。1体の鉱石人形(オルアマン)が腕を振り上げ、シキに振り下ろそうとしているところだった。


「シキっ!」


アカは咄嗟に持っていたピッケルを投げた。投げたピッケルは鉱石人形(オルアマン)の胴体に当たり、鉱石人形(オルアマン)は砂になって崩れ落ちた。


「シキっ!大丈夫?」


アカとスネズが急いで駆け寄ると、シキは薄く目を開けて頷いた。


「よかった…。スネズ!お願い、シキを見てて。」

「わかった!」


アカは急いで結晶を拾い集め、2人の元に戻ってきた。

シキはスネズに寄りかかりながら立ち上がっていた。


「もう、戻ろう!死んじまったら意味無いって!」

「そうだねスネズ、戻ろっか。シキ、油断したの?」

「ちげーよ!あいつら動きが急に変わったんだ。なぁ、スネズ!」

「その話は後で、とりあえず出よ!声も出せるくらいだし、1人でも歩けるでしょ?」


3人が引き返そうとした時、後ろから大きな音がした。

3人が振り向くと、どこから現れたのか今までよりも大きい鉱石人形(オルアマン)が立っていた。


「で、デカすぎだろ!やばいって!」

「シキ、スネズ!とりあえず来た道を引き返そ!あれだけ大きかったら通れないところもあるから!」

「そうだな…よし、戻るぞ!」


3人は急いで来た道を引き返した。シキが振り向くと大きな鉱石人形(オルアマン)がこちらに向けて手を伸ばしていた――

次回は

9月22日(水)

投稿予定です!


ぜひ、お楽しみください♪

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