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それが功を奏し、電磁波を感じにくくなったのはそれから数年経過してからだった。
既に初期のビアは「毒ビア」と呼ばれ、哺乳類に対して猛毒の実となっていた。その実を分解して毒のみを抽出せよというのが、帝国からの指示だった。
おそらく幻覚系の毒になるだろう。人体実験などしたくないというのがセグレスとトーマスの一致した意見だった。
一粒の実を食べるだけで、中毒に陥る。下手をすれば麻薬と一緒だ。
まったく、帝国から監視も兼ねてきている科学者どもは、余計なことばかりをする。
毒があるからと、トーマスたちは研究棟の地下にこれをしまっておいた。それをあちらに持ち込んだ。そして、毒見に食べさせ毒があると分かれば、それを抽出しようとしたのだ。
その毒の抽出に失敗。多数の犠牲者が出たとヴェルツレン家を通じて入ってきた。
その時には嫌な予感がしていた。その嫌な予感があたった。
バークス公爵領でこれを何とかしろ、と。しかも人体実験までこちらで済ませろと。それが皇帝の勅命なのだとほざいてきた。
そうか。公爵領の人間がどうなってもいいのか。罪人を寄越さないということはそういうことだ。
今までやって来た人体実験は、何度も罪人相手にやった後やっていたというのに。
どこかの国の言葉で「木を見て森を見ず」という言葉があった。だが、今回は木すら見ていないと思う。
「どうやって突っぱねようかね」
莫大な研究費では駄目だ。それを逆手に色んな実験をここでさせられる。そんなことをしたら、この土地は尚更駄目になる。
「トーマス、一つだけ方法があるぞ」
にやりとセグレスが笑い、クレールは呆れていた。




