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鋼と鼓動 ~機械の体で目覚めた俺が、七つの封印に失くした自分を探す物語~  作者: TAKA


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第54話 「顎をこじ開けろ」

作戦は、単純だが、命懸けだった。竜のヴェルナがリヴァイアサンの上顎を、フィーナが下顎を狙い、無理やり口をこじ開ける。その一瞬の隙に、ノアが核を撃ち抜く。「いくわよ、ノア! 一瞬しか、作れない!」。フィーナが剣を構え直し、テオが残る魔力を振り絞って、彼女の刃に氷の力をまとわせた。


竜のヴェルナが、リヴァイアサンの上顎に喰らいつき、渾身の力で引き上げる。同時にフィーナが、脚の力を借りたノアに運ばれ、巨蛇の下顎へと肉薄した。氷をまとった刃が、顎の関節へと深々と突き立つ。リヴァイアサンが、苦痛と怒りに身をよじった。その拍子に、振り回された下顎が、フィーナの脚をかすめる。鋭い鱗が、太腿の肉を浅く裂き、血が滲んだ。それでも彼女は、刃を抜かず、渾身の力で顎をこじ開け続けた。「……まだ! ノア、今のうちに!」。


リヴァイアサンの巨大な顎が、上下に、無理やり開かれていく。その奥で、脈打つ赤い核が、ついに、無防備に晒された。ノアは両手に、ありったけの魔力を凝縮させる。これで終わらせる――声にならぬ覚悟が、光の槍となって、解き放たれた。白い奔流が水を切り裂き、喉の奥の核を、真正面から撃ち抜く。海全体を震わせる、断末魔の咆哮が轟いた。

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