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お泊り会らしい事がしたいです!

ブックマーク&評価ありがとうございます!

そして更新おまたせしました!

「だから僕が馬車まで送るって言ったのに、この子はもー!」



 事の顛末を話したのは、三人が私の家へと辿り着き、各部屋へと入っていった時のこと。


 荷物もそう多くないから自分で開けるという三人に、私はお父様からレオの手伝いをするよう言われて部屋に来ていた。


 と言ってもレオに



「座ってて。下着とかもあるから。見られるのは恥ずかしい」



 と言われて大人しく座って、なんとはなしにさっきの事を話して今に至っている。



「あの子は城の中を自由に歩き回ってるのよ! 自分は聖女だからって言って……まるで我が家同然に振る舞ってるの! 居室のある城には絶対に入れないけど……ああもう、だからひとりで行かせたくなかったのに、綺麗にフラグ回収してくれちゃうんだから、もーっ」



 目の前のレオは、怒ったり虚無になったり、嘆いたりと忙しそうに表情を変えるとガックリと項垂れた。


 なかなか表現豊かだわ…。



「まあまあ、特に暴力奮われたわけでもないし……。私としては特に気にしてないのよ」



「……サラはあの子に対してちょっと寛容すぎじゃない…?」



「そんなことないわよ。それに怒ったところで事態が好転するとも思えないからね。だから私はあくまで正論だけで返すつもりよ。誰から見ても私に非がないようにしてね」



 それにムキになって喧嘩したら悪役令嬢ルートまっしぐらな気がするもの。彼女の思うツボも嫌だしね。


 それに……



「そんなことより、私はみんながここにいる間になにをするかの話がしたいわ!」



 お泊り会といえば枕投げとか肝試しだけど、でも一応三人とも家柄は良いし、そもそも王族もいるから枕投げは諦めるとしても、なにかやりたいわよね。青春みたいなこと!



「そんなことよりもって……。ちなみにどういう事をやりたいの?」



「うーん……修学旅行のお泊りみたいな楽しい事をしたいわ。現実的なところだと……コイバナ?」



「却下」



「えー! なんでっ?」



 即座に棄却されて、思わず不満が口をつく。



「なんでもなにも、地獄でしかないよ……」



「地獄? どうして?」



 不穏な単語に小首を傾げると、レオは横に目を泳がせると呆れたようにため息をついた。



「いや……。…もしコイバナをしたとして、僕はサラについて朝まで語れるけどそれで良いの?」



 ……確かにレオならやりかねない。ていうか、やる。しかも私も立場上的にも気持ち的にもレオの事しか話せないし、聞いてる方はただの惚気を聞かされるわけで…。うん、辛いわね。



「やめましょう」



 そこまで考えてからの判断は早かった。そんな誰も幸せにならない事はしたくない。



「でもそれ以外でできる事ってなにかしら……枕投げは無理だし…肝試しってわけにもいかないものね…」



 せっかく転生して青春を生きているのだから、なにかお泊り会らしいことをしたいけど……そもそも立場上、そういった事をなかなか出来ないメンツだしせっかくなら思い出に残る事をしたい。


 と思っても、良い案は出てこない訳で……



「肝試し、良いんじゃない?」



「え?」



 色々と考えていると、レオから思わぬ肯定をされてキョトンとしてしまう。


 そんな私に構わず、レオはスッと目を細めるとしとしとと話し始めた。



「あまり知られていないんだけど、貴族街には一軒だけ誰も住んでない屋敷があってね……。


 だいぶ昔に爵位を剥奪された貴族の館らしいんだ。管理は国がしているけれど、その後誰の手にも渡っていない。でも、時たまに屋敷の中でぼんやりと揺れる灯りが目撃されているんだって。そしてそれをじっと見ているとその窓に青白い顔が……」



「……っ!」



「ま、貴族は目撃してないみたいだからなから真実を確かめるのは難しいけど……廃墟みたいに危険でもないし、管理は国だから、僕がいれば不法侵入にはならないし……まあ、この国には不法侵入なんて法律はないけど…泥棒扱いにはならないし、距離的にも僕らだけでこっそり抜け出して向かえるくらいだから肝試しにはうってつけでしょ?」



「……いいの?」



 まさかレオから肯定だけではなく行き先まで聞くとは思わず、私は戸惑いながらレオに訊ねる。


 いや、だって王族よ? 王族が夜中に出歩くのってどうなのよ。危険すぎない?



「良いよ。まあ、さすがに一人ずつ入って…とかは出来ないから4人で行くことになるけど…それだと嫌?」



 確かに、一人ずつ入って何かあったら大変だ。それであれば護衛が出来るアルも含めて三人で周るのが一番安全ではある。



「ううん、イヤじゃない! 楽しみ!」



 ふるふると首を横に振ってから楽しみだという意思を伝えると、レオもまた優しく目尻を下げた。



「サラが楽しみにしててくれるなら僕も嬉しいよ。さすがに今日は無理だから、明日の夜にしよう。二人には僕から伝えておくね」



「ありがとう!」



 思いがけず希望が叶ってしまったけど、本当に楽しみ!


 明日はちょっとした夜食も準備して行こうかしら。 

いつも読んで頂き、ありがとうございます!

2週間も更新を逃してしまって、もし、万が一、楽しみにしててくださった方がいたら申し訳ありません!


すっごく私事ですが、引っ越したり苗字が変わったりと身の回りの事が丸々変わってしまって執筆まで手が回りませんでした……。


まだ落ち着いていないので更新が開いてしまうかもしれませんが、途中で筆を折らないように頑張って続けていこうと思うのでまったりお付き合いしていただけたら嬉しいです!

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