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村一番のアホが大賢者に弟子入りして伝説のダンジョンで修練して腕あげて魔王を倒しちゃう大魔導士の話  作者: 佐久間五十六


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クエスト70 旅の戦士マルゲラ

 ピルティンが名家のお坊っちゃまなら、マルゲラは現場の叩き上げのspecialistと言えるだろう。

 マルゲラはピルティンに出会うまでは、フリーランスの傭兵として、各地で戦闘経験を重ねていた。いつ死ぬかも分からない修羅場を幾度となく潜り抜けたマルゲラは、攻守に渡って打撃戦で活躍出来る力を持っている。

 欲を言えば、ダイキルトやジュカラをかけてくれる魔法使いがいればと、愚痴をこぼす位打撃と防御力には自信があった。

 ピルティンと出会ったのも、傭兵稼業の延長にあった。ピルティンが用心棒を雇っていたのだが、あまりにも使えない人材が多すぎるため、公募で用心棒オーディションを開催した。その大会の優勝者がマルゲラで、準優勝者がスーゲルだった。

 二人の実力は、他の応募者よりも群を抜いていた。マルゲラは、ピルティンよりも攻守に上回っていたが、魔法が使えず対魔法性が低いという短所がある。典型的な戦士タイプと言えたが、SP(体力)も高く、パーティーには必要な人材だった。マルゲラは性格的にはおとなしい。攻撃力のある戦士というと、野暮ったい、やさぐれているイメージがありがちだが、マルゲラはその正反対だった。戦士としては、優しすぎるくらいの精神の持ち主であり、それがそのまま弱点にもなる。非情になれない、徹底しきれない所はマルゲラのウィークポイントであった。

 しかし、ピルティンはそんな心優しき戦士マルゲラを高く買っていた。心の綺麗な人間は、守るべきものの為に必ず力を示す事が出来るという想いが、ピルティンにはあったからだ。マルゲラの瞳はとても澄んでいて綺麗なものである。

 何も疑う事のないピュアマインドこそ、マルゲラの持ち合わせた最大の特徴であり、短所である。マルゲラの様な戦士は、世の中にそう、多くはない。こんな戦士がパーティーにいても面白いものだろう。

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