クエスト68 3人の恩人
予想通り、デスキラーマンは強力なビーストだった。パンチのある2回連続攻撃にルーザックはてこずった。ジュカラで防御力をあげても、未熟なルーザックは、手痛いダメージを負った。
攻撃系呪文の方も手探りで、どれも効果的ではない。唯一手応えがあったのは、リャド系呪文が効果がありそうだ。だが、今のルーザックにマリャドを連発するGP(魔法力)はない。
矛も盾も決定打にかけるとなると、ダイキルトを使い攻撃力を上げ、ミラクルランスでの肉弾戦になる。ルーザックは生まれて初めて、死を覚悟した。このままでは、埒が開かない。ルーザックが勝利を諦めそうになった次の瞬間だった。
眩き閃光が一閃、デスキラーマンに襲いかかった。何と、その一撃で、デスキラーマンは大破しあっけなく勝敗が決した。
「大したことねぇな。やっぱ地上のビーストは。」
「マルゲラさんのバカ力は、本当こういう時役に立ちますね。」
「スーゲルだって、マルゲラより早いスピードで爆裂拳使えるじゃんか?」
呆気にとられるルーザックに対して3人のリーダー格である人物が名乗り出た。
「私の名はピルティン。で、こっちのイカツイ戦士がマルゲラで、そっちの武道家が、スーゲルだ。我々はたまたまこの村の近くに用事があって通りかかった旅の流浪人。一応勇者をやらせてもらってるけど、大したものじゃないよ。」
「この度は危ない所を助けていただきまして、ありがとうございました。そうだ、自分の生家でよろしければ、今晩お泊まりください。」
「良いのか?悪いな。」
ルーザックは旅の勇者ピルティン一行を家に招待した。父マイドゥークも、村の危機を救ってくれた恩人が泊まるという事に難色は示さなかった。母ウィリザーと姉のレイジョンは宴会の準備で忙しそうだ。弟のテルメジロブスは、旅の戦士マルゲラに遊んでもらっている。
ルーザックはこの時、自分がこの一行に加わり世界平和に貢献するなどとは、夢にも思っていなかった。この出会いこそが、グドルフ師匠の言っていた、3人の選ばれし精鋭であったのだ。
この段階では、ルーザックもピルティン達も、そんな事は全く知らなかった。コルティス村の危機をまるで、赤子の手を捻るかのように軽く成し遂げたピルティン達ではあったが、彼等の事を知れば知るほど恐ろしい事実が沸き上がって来るのであった。




