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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ゆめのうち

自分の身に起きている事ながら、全くといって言いほどに把握が出来ていない颯介は、痛む腹を撫でながら成り行きに身を任せるしかないのかと思っていた。


今の颯介に分かっているのは、ここが現実ではないという事だけだった。むつの家に泊まりに来て、夕飯の後で祐斗と酒を呑み先に寝たのだから、ここは夢の中なのだろう。となると、颯介に出来る事は目を覚ます事だ。だが、どうやったら目が覚めるのか分からない。


生身の身体の方に何が起きているのかと心配になった。そして、生身の身体を心配する自分というものが不思議だった。そう思うと、今の自分は意識しかないという事が分かる。それは、亡くなった人が霊になるのと似ている気がし、このままだとどうなるのかと気になってきた。


そして、ふと颯介はテーブルに目を向けた。何で、徳利から蛙の卵が出てきたのだろうか。颯介には、ぴんと来るものが1つあった。引き出しから出てきた蛙のおもちゃだ。


知らず知らずのうちに、無意識にそれが反映されているのだとしたら、自分の意思で多少は操作出来るのではないかと思った。

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