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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ゆめのうち

むつと西原が普通に話してるのを見ながら、颯介と祐斗はその後ろを歩いていた。


「仲良しだよね」


「あの2人っすか?寄り戻したら良いのにって思うんすけどね」


祐斗が言うと、颯介も頷いた。


「それで湯野さんはどうなんすか?」


「どうって?」


颯介は祐斗の顔を見て、きょとんとして瞬きを繰り返していた。祐斗はそんな颯介を見て、大柄だし先輩だし歳上だけど可愛らしい仕草をするよな、と思っていた。


「彼女とか好きな人とか…前に、むつさんに名前で呼んでって言ったりしてましたけど、もしかして…ですか?」


にんまりと祐斗が笑うと、颯介はゆるゆると首を振って否定をした。


「好きは好きでも、女の子としてじゃないよ。同僚、仲間としてだよ。祐斗君はどうなの?あの大学の女の子とは」


「寺井っすか?好きとかじゃないんで、特に何もないですよ」


「あら、そーなの?」


いつの間にか立ち止まっていたむつが、つまらなさそうな顔をしていた。西原は何の事か分からないらしく、むつがざっくりと説明をしていた。


「そうか。それで湯野さんは?」


西原が祐斗と同じ事を聞くと、颯介は苦笑いを浮かべて首を横に振った。


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