よっつのこわい
「けど、兄たちの誰かが帰省すると必ず家に帰ってきてたな。やっぱり分かるもんなのか?」
その力で、というのをむつは汲み取ったのか、ふるふると首を振った。
「兄さんたち…だって、学校まで迎えに来るんだもん。さんにぃにはよくパフェ食べに連れてって貰ったし、にぃにには、勉強みて貰った。いちにぃには服買って貰ったり化粧とか髪型とか…」
とむつが言うと、父親は驚いたような顔をして、後ろで立っている息子たちを見た。3人は、へらっと笑うだけだった。
「成る程、ね。急に髪型買えたり知らないうちに新しい服を着てたのはそういう事か…帰っても来なくなったからてっきり、変な男でも出来たのかと」
「あ、それは大丈夫。むつの元彼今は警官だったし」
冬四郎がぺろっと口を滑らすと、きっとむつが睨み、ばしんっと冬四郎の太ももを叩いた。
「そうなのか‼」
3人の兄も父親もそれには、驚いていた。
「まぁそれは良い。それより、むつ玉奥の家の事、お父さんがこの前連れて行ったけど、その前から知ってたね?倉から持ち出した物もあるね?」
「知ってた。橘のお婆ちゃんが教えてくれた。お父さん…玉奥のお父さんと知り合いだって言ってたの」
「橘さんか…そうか。で、持ち出した物は?使えてるのかい?」
「うん。使えてる…けど、あれは普通のじゃないんだね。人は斬れない」
「試したのか?」
「自分の腕で、だけど…」




