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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
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ちぇんじんぐ

どこに行くか、という話になり事情をすぐに分かってくれそうな京井の店に行く事が決まった。むつ(祐斗)が電話をして、たどたどしくも説明をすると理解したのか否か、京井はすぐに席を用意すると請け負ってくれた。


それから京井の店に行くと、京井自らが出迎え、何も聞かずにすぐに席に案内をしてくれた。宴会用の席なのか、座敷で広々としていた。


とりあえずドリンクを注文すると、京井が運んできた。一緒にドリンクを運んできた店員にお盆を持たせ、さっさと追い出すと京井は祐斗の側によった。


今の祐斗はむつと冬四郎に挟まれるようにして、元気なく座っている。京井は斜め後ろから、祐斗の膝に手を置いた。


「むぅちゃん?」


祐斗は顔を上げ、じっと京井を見た。


「遥和さんも分かってくれるの?」


「身体は谷代君のものでも、むぅちゃんの匂いがしてますからね」


分かって当然、というような京井の態度に祐斗はうるうると涙を目に貯めた。ぽろっと涙が溢れそうになると、京井が優しく拭った。


「遥和さぁん」


祐斗は京井に抱きつくと、またわんわんと泣き出した。京井は嫌がる事もなく、祐斗を抱きしめている。


「遥和さんとこさめさんしか分かってくれない」


ぐずぐずと鼻を鳴らしながら祐斗が言うと、京井は紹介もされてないのに、こさめが誰なのかすぐに分かったようで、ちらっと見た。


「まぁ…そうでしょうね」


余計な事は言えないと分かっているのか、京井は優しげな笑みをこさめに向けた。


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