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よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
1308/1310

みなうちに

「出来た出来た。お待たせーっ」


むつはボウルを手にして、京井と共に戻ってきた。ボウルからは、いい香りがきているが、中身は見えないようになっている。


「…どこでやったらいいかしら?事務所の前?廊下散らかすと怒られそうだし…倉庫の前?」


「倉庫の前でいいんじゃないですか?今必要なのは、倉庫の邪気を祓う事ですし」


「だよね。颯介さん、祐斗、片車輪集合」


むつと京井の間で話が決まったようで、3人はよく分からないままに手招きしているむつには逆らえず、とりあえず立ち上がった。


「むっちゃん…何をするつもりだい?」


「そうですよ。何も教えてくれないって相変わらず酷いですよ?片車輪も可哀想じゃないですか」


祐斗が頬を膨らませると、むつはふふっと笑った。優しそうな笑みに見えるが、目はちっとも笑ってはいない。大人しく呼び出しに応じたのは、失敗だったかと祐斗は後悔したがもう遅い。がしっとむつに腕を組まれて、祐斗はずるずると引っ張られていった。


「…何や楽しそうやな?」


「楽しそうなのは、むっちゃんだけじゃないかな?祐斗君は、ほら…助けを求めるような顔してる」


「犬神さん、何が始まるんや?」


「まぁまぁ…行きましょう。むぅちゃんが手招きしてますよ。あぁ…あの手招きの仕方は、悪い事を企んでるようにしか見えませんね」


京井もどこか楽しげに、颯介と片車輪を促して、むつの元へと向かった。


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