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ひとりきり
部屋の中にはベッドが二つ、中央に置かれているだけであとは何もなかった。
「二人とも、待て」
西原が何かを見付けたのか、祐斗とむつを押し止めてベッドに近寄った。西原の持つ小さな光が、さっさとベッドの上を照した。
「白骨遺体だ。現場保存のためにもこれ以上は入らないで欲しい、良いか?」
「分かりました…この部屋には何も居ないようですし、ねぇむつさん」
「そう、ね。先輩、遺体は一人分?」
「いや、二体だ。…身に付けてる衣類からしたらどっちも女だな。鑑定に回さないとはっきりしないけど」
祐斗とむつは顔を見合わせた。
「吉岡家は吉岡と奥さん、娘さんの三人家族でしたよね…って事はこれが、そうなんでしょうか」
「可能性はある。先輩、他殺か否かは?」
「いや、ちょっとそれは分からないな」
「だよね。白骨しちゃってるし…これが奥さんと娘さんなら、殺ったのは吉岡なんだろうね。彼の話が本当なら、ねぇ?」
最後のねぇと言う呼び掛けは、誰に向けたものだったのか、むつは階段の方にペンライトを向けた。
部屋から出てきた西原と祐斗も階段の方を見た。そこには、いつの間にか男が立っていた。




