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5/5 午前

肩を揺さぶられ朱雀は目を覚ます。辺りは明るい。揺られた方を見るとエルが立っていた。


「あれ?エル?」 

「スザクこそなんでここに居るのよ?」

「え、いや、なんとなく目が覚めて。」

「そう言えばルイスの、奴が言ってたわね。」

「ところでエルは?」

「そこ。」


そう言ってエレーナは親指ですぐ後ろのテントを指す。


「ああ、そう言うこと。」

「ねぇ、それで何してたの?」

「いや、あー、もう見えないけど星見てたら寝ちゃった。」 

「今夜一緒してもいい?」 

「え、ああ、もちろん。つうかまだ朝の…六時くらいだろ?コーヒーでも飲むか?」

「ん〜私は良いかな〜苦いの苦手だし」

「んじゃちょっと待ってて。」


そう言うと朱雀は自分のテントへと歩いていく。

(ルーはどこ行ったんだ?帰った?)


テントに入ると五分と立たないうちに出てくる。


「ほれ。」

そう言って両手にもった紙コップのうち右手に持った方を渡す。二人はその木の長いすに座る。


「ちゃんと持ってきた奴だぞ?」

「あ、ありがとう。」  


エレーナの分はココアだ。


「まぁ、コーヒー飲めないうちはお子様って感じだな。」

「むぅ」

そう言って二人は同時に紙コップに口をつける。


「それにしても、なんだな。」

「ん?どうしたの?」

「なんか、ずいぶん話し方変わったな?」

「ああ、元々家族の居ないところだとこんな感じよ?」

「そっかぁ」

そう言って朱雀はまた紙コップに口をつける。


「ねぇ」

エルが朱雀の方を見てそう言う。


「ん?どうした?」

「その…あの…一口ちょうだい。」

「え?」

「良いから!」

「え、いや。」

そう言って半ば無理やり朱雀の手からコーヒーの入った紙コップを奪う。


エルは一口それを口に含むと。

「にが〜い!」

「え、いや、その、」

「何でこんな苦いの飲めるの?」

「いや、それよりさ、」

「ん?」

「その、あの、」

「だから、どうしたの?」

「いや、なんでもない。」

「変なスザクゥ」

(こっちの世界では間接キスくらい普通なのか…?)


その後朱雀はエレーナから紙コップを返してもらったがそれを飲んで良いか悩んでいた。


「あれ?飲まないの?まさか…強がって飲んでたの?」

「いや、べつにそう言うわけじゃ…」


朱雀は少しぬるくなったそれを飲み干すように流し込む。それを見て益々疑いの目がかかる朱雀だったが。コーヒーが好きなのは本当だった。


「あ、もうこんな時間じゃない!」

「ん?どうした?」


朱雀の腕時計を見てそう言うエレーナ。


「あ!そっか!スザクは知らないんだ!朝の集合七時よ?」

「え、マジかよあと二十分じゃん」

「それじゃあ、また後でね」

「ああ。」


朱雀は急いでテントへ帰ると紙コップをくしゃくしゃにして来てすぐに作ったゴミ箱に突っ込む。


その音で横に寝ていたゲインが目覚める。


「お、スザク、昨日は悪かったな。」

「ん?良いんだよ。もう平気だし〜」

「ああ、それなら良かった。後半の動きなんて目で追えなかったからな」

「それじゃあ、二人も起こそうか。」


そう言って朱雀はトムをゲインはジェフリーを起こす、この人選は昨日のせめてもの償いだ。


「おーい。ジェフ-、おきろー」

「眠い。」


肩を揺らしただけであっさり起きたトムとは違い中々目覚めないジェフリー。毎朝の光景だ。


「おーい。もう起きねーと間に合わねーぞ?」

「眠い。」

「遅れたらルイスが起こしに来るってよ。」

「本当か!スザク!」


朱雀の名案ですぐに目覚めるジェフリー。


ジェフリーは周りの表情を見ると一つの結論にたどり着く。

「うわ、ハメやがったな」

「まぁまぁ、早く行こーぜ?」


四人がテントから出ると他の生徒たちも既に集まってきていた。


七時になると点呼を取ってルイスが話し始める。

「おーし、お前ら、とりあえず、ぐっもーにんぐ。それじゃあ今日の予定話すぞ。まず朝飯、これは配るぞ。そんでその後登山、頂上で昼飯、これも配る。降りてきたら休憩挟んでキャンプファイヤーの準備してから野外炊飯、カレーな。そんで飯食ったらキャンプファイヤー、八時半には自由だ、シャワー浴びて寝るなり、他の班に迷惑かけない程度に遊べ。猥談するなら俺も混ぜろ、冗談だ笑うところだぞ。おし、朝飯受け取ったら解散。準備して一時間後に集合な。」


生徒たちは朝食の弁当を受け取ると各自テントに戻る。


「やっぱ最後はルイスだったな。」

「途中までちゃんとしてたのにな。」

「ホント、ホント。」

「ま、あれでこそのルイスでしょ?」

「やっぱりジェフと違ってルイスは良いこと言うな!」

「うっせーゲイン!それが言いたかっただけだろ?」

「「「ハハハハッ」」」


-----


「おし、そんじゃあ行くぞ。一組から順番に着いてこい。」


ルイスが先頭で登山を開始した。他に四人の教師も同行している。一時間と掛からない行程は魔法使いにはさして疲れるものではなかった。昼食用のサンドイッチを受け取ると二時間半の自由時間になった。


「あー良い景色だねー」

「本当綺麗」

「あー僕始めてかも、高いところからこの世界見たの。」

「引きこもりかよ。」

「「ハハハッ」」


そんなこんなで特段何もなく昼食と自由時間は終わった。

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