ドラゴンの子
とりあえず、盗賊は倒します。
ばれた俺は、隠すこともないので、
「あー、ばれたなら仕方ない。俺はお前らを倒しに来た冒険者だ!」
と、正義っぽいことを言ってみた。正直今は、このドラゴンの事しか考えてないんだが、少しでも楽しもうと思い、こんなことを言ったんだが、
「バカめ!今まで俺たちを捕まえようとした奴は、いくらでもいたが、全員返り討ちしたぜ!そして、お前もだ!」
「そうですか。無理だと思いますけど。」
「あ!?お前ごとき俺1人で大丈夫だ!」
来たのは、3人だったが、その内の1人が剣を抜いて走ってきた。この世界の奴は、喧嘩早いよな。俺はそれを避けて、ふらついているうちに、尻をおもいっきり蹴った。タイキック的なやつだ。ただでさえ痛いだろうに、やった奴が俺だったので、手加減はしていても、尻の骨は折れただろうな。
「おい、と、とりあえず、頭に報告だ!」
「やらせると思ったのか?」
残りの2人も声を出させないように、一瞬で気絶させた。多分何をされたか分からないうちに、気絶したんだろうな。俺の速さはこいつらには感知できないはずだから。
こうなったら、早く終わらそうと思い、さっきの場所に俺は向かった。そこでは、俺の姿をしたケロイはまだ何もされていないのか、起きていたので、俺は偽装を解除した。
「ん?あ、ケロイ!ホントにお前だったのか!」
「さっきから、そう言ってましたよ!」
「そうか、悪かったな。全てはあいつのせいだな!お前!何しにここに来たんだ!」
「あ、俺?お前らを倒しにだけど?」
「ガッハッハッハ!倒しにだと?こいつらに勝ったからって、俺を倒せると思うなよ!」
こいつ、まだ人数で勝ってるからって、調子に乗ってるな?後は、バジャギと無傷の奴が4人、怪我人1人だな。まず俺は、モブたち4人をすぐに殴った。1秒もかかってないだろうから、バジャギも何が起きたか分かってなかっただろうな。ただ、仲間が倒れている事実だけがあるだけだ。
「お、おい!何が起こったんだ!どうして、こいつらが倒れてやがる!お前が何かしたのか?」
「ああ、俺がこいつらを倒した。安心しろ、気絶しているだけだ。」
「調子に乗るな!お前は俺には勝てない!そう決まっている!俺は、バジャギ様だぞ!こんなひよっこに負けてはいけないんだ!」
そうして、でっかい斧を持っていたそいつ。こういう奴って、なんで斧持ってるんだよ。まあいいか、そいつは一回で終わらせるつもりか、真上から頭を狙ってきた。俺は、それを人差し指を横にして90°になるようにその斧を受け止めた。こういうこと、一回やってみたかったんだよね。
「なんだその力は!この俺が斬れないなんて、お前何者だ!」
「俺?ただの冒険者ですけど?」
「そんなわけないだろ!ここに来た冒険者は、全て俺たちが斬ってきた。俺たちが協力すれば倒せない奴なんていなかったんだ!」
「知らねーよ。俺がそいつらより強かったんだろ?それでいいじゃん。」
「くそ!くそくそくそくそくそが!ちくしょー!」
なんだこいつ?いかれたのか?とりあえず倒しとくか。あ、そういえば、聞かないといけないことがあったな。
「おい、あのドラゴンはなんだ?」
「あ?ドラゴン?そんなものいたか?」
鍵をつけたのは、こいつらじゃなかったのか。
「いや、なんでもない。まあ、ここで俺が倒して、お前らは捕まるんだろうが、そこでちゃんと今までしたことを振り返って、反省するんだな。」
「ちくしょー!ガッ!」
そうして、バジャギを倒した俺は、動けないでいたケロイに向かって、
「今から俺は、お前らが貯めてきた宝物貰っていくから、お前は、そいつらを適当に縄とかで固めておけ。逃げたら、どうするか分からないぞ?」
俺が、特大の笑顔を送ったら、ケロイは本気でビビっていた様子だった。
宝物庫に行った俺は、まずドラゴンのところに行った。
起きていたドラゴンは俺の事をみて、「?」とばかりに、首をかしげていた。可愛いなとか思いながら、そいつを見てみると、まずなぜドラゴンだと思ったか。翼があって、前足と後ろ足は小さく、何より、何となくドラゴンだと直感で気づいたからだ!ファンタジーの世界だから、いるかもとは思ったが、まさかこんなすぐに会えるなんて、俺は運がいいな。
「えーっと、まずお前をテイムしたいんだが、どうしよう。」
俺がこの子を見ていて、あっちも見てる。すると、俺の方に来て、頬擦りをして来た。え!?これ行けるんじゃね?とか思った俺は、とりあえず、
「テイム!」
と小さな声で、叫ぶと、
「ユニーク(エンジェルドラゴン)はテイムされました。名前をつけてください。」
と、アナウンス音みたいなものが聞こえた。いや、なんだこれ?と、思ったが、それよりも、まず名前だ。うーん、なんだろうな。エンジェルドラゴンだし、けど、ユニークだし…
「お前の名前は、アイラだ!」
理由はない!何となくだ!まあ、気に入ってくれるかは別だけど。そう思い、アイラを見ると、すごい首を振っていた。これ喜んでるんじゃ。
「ユニーク(エンジェルドラゴン)はアイラと名付けられました。」
と、またアナウンス音が聞こえた。
アイラ レベル1 0歳 女
種族 ユニーク(エンジェルドラゴン)
職業 なし
使用武器 なし
体力 2000
攻撃力 3100
防御力 3600
魔力 6500
俊敏力 3400
スキル 竜魔法、人化
称号 エンジェルドラゴンのユニーク 竜魔法の使い手 人化可能 みなとのペット
いや、ペットちゃうわ!まあ、そうなのか?てか、獣魔でよくね?と、思って俺のステータスを見たんだが、
高橋みなと レベル1 16歳 男
種族 ?
職業 ?
使用武器 なし
体力 ?
攻撃力 ?
防御力 ?
魔力 ?
俊敏力 ?
スキル 「最強」、手加減レベル10、鑑定レベル10、偽装10、逃走レベル3
称号 最強 やる気なし 神様の依頼を受けた者 神様の友達 国への反逆者 ルアのご主人様 ルアの守護者 アイラの飼い主
獣魔 アイラ
種族 ユニーク(エンジェルドラゴン)
あ、アイラは獣魔でもあるのか。紛らわしいな、ほんとに。でもよかった。名前気に入ってもらえたのかな?そう思い、アイラを撫でると、
ピカッ!と、アイラが光った。俺は、眩しくて、目を細めていたんだが、全然見えなかった。そして、光も収まってアイラを見てみると、そこには、銀髪の何歳かな?見た目5歳ぐらいの子がいた。服は来ていなかった。当然か、ドラゴンの時なんにも来てなかったしな。で、その子が俺に抱きついて、こう言った。
「パパー!」
、と。
また、幼女かと。作者はあなたが思ったそれではありませんよ!