第三章 第33話:はじまりの門と眠れる守護者
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忘却の峡谷の最奥へと足を踏み入れたガルド、由香、アルド、そしてセフィル。古代の石板に記された「はじまりの門」の正体と、その門を守る圧倒的な存在に迫る緊迫の第33話をお楽しみください!
古代の魔導ゴーレムの群れを瞬く間に粉砕し、ガルドたちがたどり着いたのは、峡谷の最も深い場所にある巨大な半円形の広場だった。
その中央には、数千年の時を超えてなお青白い神聖な光を放つ、圧倒的なスケールの石造りの大門がそびえ立っていた。
「これが……石板に記されていた『はじまりの門』か」
セフィルは息を呑み、震える手で魔導測定器を構えながら門を見上げた。
「外縁の世界と、この深層、そしてさらにその外にある未知の領域を繋ぐ、古代文明最大の転移結節点だ……! まさに歴史的発見だよ!」
由香はアルドをしっかりと抱きかかえながら、少し冷やりとする門の周囲の空気を肌で感じ取り、わずかに眉をひそめた。
「ねえ、セフィル。門自体は綺麗に光ってるけど……なんだか、ものすごく強大な気配が奥から眠っているような気がしない?」
由香の鋭い戦闘勘が告げた通り、彼女が言葉を発した瞬間、大門の足元に敷き詰められていた巨大な魔力陣が激しく明滅し始めた。
ゴゴゴゴゴ……ッ!! と、大地がまるで生き物のように重く揺れ動き、石畳が大きくひび割れていく。
「……ほう。招かれざる客に対する、最後の試練というわけか」
ガルドは微動だにせず、真っ直ぐに前を見据えた。
その視線の先で、大門の前の地面が真っ二つに割れ、そこから全身が純白の魔導鉱石と神聖な光で形作られた、かつて見たどのゴーレムをも凌駕する圧倒的な巨体の「守護者」がゆっくりと起き上がった。
それは、古代の魔導文明がこの「はじまりの門」を外敵から守るために遺した、最高位の防衛システム――「神獣型古代ガーディアン」だった。
守護者が巨大な翼を広げると、周囲の空間が一瞬にして凍りついたかのような冷徹な魔力で満たされた。
「お、おい……あれは伝説の機神じゃないか……! こんなの、普通の人間の軍隊なら一瞬で全滅するぞ……!」
セフィルはあまりの威圧感に足がすくみ、その場に尻もちをつきそうになった。
しかし、その背後にいる最強の鬼人の王と、元・人間の誇り高き妻にとって、どれほど強大な守護者であっても恐怖の対象にはならなかった。
むしろガルドの赤い瞳には、久しぶりの強敵を前にした不敵な闘気が静かに宿っていた。
「父ちゃん、がんばれー!」
驚くべきことに、由香の腕の中でアルドは両手を元気よく振り上げ、まったく怯える様子もなく父親を応援するかのように声をあげた。その肝の据わりっぷりは、まさに最強の両親の血を完璧に受け継ぐものだった。
由香はふっと笑みをこぼし、夫の背中に声をかけた。
「聞こえたでしょ、ガルド。息子が応援してるわよ。サクッと片付けて、この門の向こう側に行きましょうか」
「ああ。我が家族の未来を阻むものなど、神の造りし守護者とて例外ではない」
ガルドの全身から、地獄の底を揺るがしたあの圧倒的な覇気が再び爆発的に噴き出した。
古代の神獣型ガーディアンと、最強の鬼人の王による、世界を揺るがす激突が今、幕を開けようとしていた。
第三章第33話「忘却の峡谷と眠れる守護者」をお読みいただき、ありがとうございます!
「はじまりの門」の前に立ちふさがった神獣型古代ガーディアンと、まったく動じないガルドやアルドたちの頼もしい姿を描きました。次週、この強敵を相手にガルドがどんな圧倒的な戦闘を見せるのか、ぜひご期待ください!
そして次回、第34話では、守護者との激闘の決着と、「はじまりの門」の向こう側に広がる未知の世界への扉が開く衝撃の展開に突入します……!
「アルドくんが全然怖がらなくて大物すぎる!」「ガルドパパの圧倒的な無双バトルが次こそ見られるの楽しみ!」と思っていただけましたら、ぜひブックマークや評価、いいねをよろしくお願いいたします!
それでは、第34話でお会いしましょう!




