転生と不穏な影
第二話です。
手のひら返しってみんなどう思いますか?
(舞台は変わって、おそらく数年後・・・)
とある農村地域の病院にて一人の妊婦さんが出産をしていた・・・周りにはそれを補助する看護師が二人いる・・・・・・
「んーーーーーー!!!!!!!」
「頑張ってください!!もうちょっとです!!!」
「あ、頭が見えました!!!」
その外には夫らしき人物がただ座ってただただ元気に生まれてくるのを祈るしかない・・・
「あぁ・・・神よ・・・・・・母を・・・息子を・・・無事にここから出させてください」
そんな中で、手術室から元気なあかんぼうの声が聞こえたのであった・・・
「おぎゃああぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!」
それを聞いた瞬間、夫は笑顔になった
「おぉ・・・!!!つ、ついに・・・!!!」
その数分後には妻らしき人物が手術室から出てくる様子が彼の目に入った、その手には赤ん坊を抱いている・・・
夫らしき人物はいてもたってもいられないと感じたのか、すぐさま妻の元に駆け寄った。
「おめでとう!!!よく頑張ったな・・・リーシャ・・・・・・」
「えぇ・・・元気な赤ん坊ですよ・・・・・・」
「はいはい、会話は病室についてからですよ~」
・・・
病室にて再び夫と妻である男が対面していた、夫の腕の中には赤ん坊がだかれているのが分かる・・・
どうやら今は寝ているようで、すやすやと寝息を立てている・・・
「・・・ZZz」
「はは・・・始めてだよ、赤ん坊を抱っこするのは・・・」
「そんなものですよ、赤ん坊なんてそんなに抱く機会ないんですから・・・」
「それより名前はどうしましょう?貴方?決めてたりは・・・」
「ふっふん!!こういうと思ってとびっきりいいのを決めてきたんだ!!きっと気に入ると思うぞ」
「あら、なんて名前かしら?少なくとも納得させないと離婚よ?」
「制約が重すぎる!!?」
「ふふふ♪冗談よ・・・で、名前は何ていうの?」
「あ、あぁ・・・名前は・・・・・・」
「『インビジ』・・・無敵という意味を込めたインビジブルからとったんだ」
「あら、いい名前ね・・・ありがとう、貴方❤」
そうして生まれた男の子の名前は『インビジ』に決まった・・・
・・・そう、この子は前に処刑されて女神から転生することを許可された『インビシ』なのだ。そんな彼は前世の記憶を持っている・・・
インビジ(・・・あれ?俺・・・転生ってやつしてしまったのか・・・う・・・ナンダ?なんか記憶が・・・)
まだ赤ちゃん状態のインビジだが記憶に何か違和感を覚えていたのでそれを少し自分で掘り返してみることにした
すると、前世の記憶というものを思い出してしまう・・・それは徐々に・・・・・・徐々に・・・・・・・・
『貴方には失望しました・・・もし、生まれ変わるときがあったとしても二度と姿を現さないでください』
『まさかあんたが殺人を犯すだなんてね・・・!!見損なったよ!!!』
『とりあえず、さっさと死んでくれる?正直言って目障りなのよ』
インビジ(あ・・・あぁ・・・・・・そんな・・・)
インビジは心のどこかで余裕を持っているように見えたが実際の所は死にたくないと少し思っていたりして怖かったのだろう・・・
その時の余裕さが一気に崩れたような気がしたのだ・・・
インビジ「ふ、ふぇ・・・」
「ありゃ、泣きそうだ・・・おーよしよし、怖くないですよ~」
泣きそうになっていたインビジをあやそうと必死にあやす
その時、インビジはつい我慢できなくなってしまい・・・泣いてしまったのだ。
普通であれば、鳴き声をあげてもそれを必死にあやせばいいだけの話であるはずなのだが、今回ばかりはそうともいかなかった・・・
何故って?・・・見ればわかる方だ・・・・・・
インビジ「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!」
ーーーードォォォーーーー―ン!!!!!!
「わぁ!!?」
「きゃあ!!?」
そう、まさかの大音量で病棟の壁一部が吹っ飛んだのだ
これには発した本人でもあるインビジはびっくりしてしまい、泣き止んだ。
インビジ(・・・え?前世ではこんなの無かったよね?こんなパワーなかったよね?・・・は!!)
ここでインビジはあることを思い出す・・・それは転生直後、女神が言ってたことであった
女神『ですが、能力は与えます。なんかあいつらをここから見ていたら腹が立ちましたので・・・』
『拒否権はありませんよ?なにせ、この能力は最強クラスに強いんですから・・・持ってて損はさせませんよ?それじゃ、貴方を転生させますね?記憶は・・・あった方がいいですね。危機回避とかにもつかえますし』
ここでインビジはあの女神が転生時に自分に能力を授けると言ったことを完全に思い出したのだ。
インビジは内心頭を抱えた・・・
インビジ(あの女神~~~~!!!!余計なことしやがって・・・)
すると、夫の方は少しびっくりしたような顔でインビジを見た
ここでインビジははっとする・・・
インビジ(あ・・・やっちゃった・・・・・・どうしよう、これ・・・)
自分にしかない協力な力だ・・・もしかしたら村八分にされて追放されるかもしれないし、最悪の場合・・・自分が赤ん坊であるうちに、もしかしたら処刑されるかもしれない・・・
それだけは避けたいインビジ・・・折角、転生されたのにまた女神の元に行くのは流石にどうかと思ったからだ・・・
インビジ(え、えっと・・・)
「あ・・・あぅぅ・・・・・・」
(あ、そっか。まだ言葉がうまくしゃべれないんだった・・・)
インビジは何とかして言い訳をしようと考えたが、まだ赤ん坊であるため上手く話すことが出来なかった・・・
すると、夫の方は口を開く・・・
それを見てインビジは少し身構えた・・・すると意外な答えが返ってきたのだ。
「・・・お前・・・・・・すごいパワーだな!!!まさか生まれつきでこんなパワフルな奴が生まれてくるとは・・・おったまげだ!!」
インビジ(・・・え?)
まさかの答えにインビジは少し引いてしまう
嫌だって鳴き声で壁を吹っ飛ばしたんだ・・・恐怖とかを覚えない方が不思議な方だ・・・・・・
すると、妻の方も驚きの解答をする・・・
「あらあら・・・少しやんちゃな子ね?でもこれぐらいパワフルな子ほど家庭はにぎやかになるってものよ?」
インビジ(えぇ・・・)
インビジは母親にもドン引きした
でも、彼は少しだけ安心した・・・とりあえず、最悪なことは回避できたのだからこれからは自分の能力がどんなものであるか少し理解する必要がある・・・
そのことをインビジは理解したのであった・・・
インビジ(・・・自分の能力がどんなものであるか理解して制御できなければ・・・父親と母親に迷惑をかけてしまう・・・・・・!!!とりあえずの第一の目標はできたな。これを完璧にこなすには時間がかかりそうだけど・・・まぁやってみるだけの価値はあるな)
インビジは第二の人生をできるだけ迷惑をかけないようにすると心に決めたのであった・・・そのためにはまずは自分の能力というものを理解する必要がある・・・
そんなインビジを父親がたかいたかいしたのであった・・・
「ははは・・・お前は将来ビッグになるかもしれないな?我が息子よ・・・期待してるぞ?」
「・・・」
すると父親が急に黙り込んだのだ、それを妻が不思議そうに見る・・・
「どうかしました?」
「あぁ・・・ちょっと考え事してただけだ。インビジ?ちょっと・・・これは俺からのアドバイスだ・・・」(小声)
インビジ「?」
父親は耳打ちでインビジにこう警告したのであった
それはインビジからしてみても重要であり知るべきでは無かったが今後の為にも知る必要はあったのだ・・・
「・・・あの、『王都』にだけはどんな理由があっても近づいてはだめだからな?」
インビジ「!!?」
「・・・さて、俺ミルクでも作ってくるよ」
「あら?大丈夫、作り方とか知ってる?」
「大丈夫だ!!この日の為に作り方を学んできたんだ。期待しとけよ?」
そういうと父親はインビジ用のミルクを作るために一度病室から離脱した。まぁどうせすぐ帰ってくるが・・・
でもインビジはすこしだけ悪寒というものを感じ取ったのだ・・・
インビジ(もしかしたら治安が悪化してるとか・・・?まぁ俺を裏切ったアイツならなんかやりかねそうなことではあるし・・・今はそこまで重く見ない方がよさそうだ・・・)
インビジはそれ以上は深く考えないようにした・・・だがしかし、そのフラグは建てられることになる・・・
そう・・・その一方で『王都』では彼の予想を超えるような地獄絵図が展開されているのだが・・・・・・
転生したばかりのインビジがそれを知ることはない・・・だがいずれ知ることにはなるだろう・・・・・・
なんせ、そのことは大々的に報道されているのだから・・・
(病院でインビジが生まれる前・・・あるおじいさんは農作業をしていてその休憩に新聞を読んでいた。内容はこうであった・・・)
「『王都』で凶悪犯である勇者が大多数のバッシングを受けながら処刑!!」
「その勇者はある一人の男を冤罪に陥れていたことが判明!!!」
「それを機にパーティーにいたメンバーからは手のひらを反すように彼を自らの手で殺したとされている・・・民衆の前で」
「なお、処刑後はパーティーは自責の念に駆られたのかは不明だが街を一瞬にして破壊の限りを尽くした・・・」
おじいさん「・・・うへ、物騒の世の中じゃのう・・・・・・王都に近づくのはやめて別の街で野菜でも売るかの」




