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『先生の仮面』  作者: 物語の保管庫


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第八章 もう一人の生徒

第8章「もう一人の生徒」です。


ゲームの中で、少しずつ記憶を取り戻していく生徒たち。


しかし――


彼らとは別に、もう一人の生徒がいました。


その生徒は、いったい何を知っているのか。


それでは、どうぞ。

事故から、しばらく経った頃。

一人の女子生徒が、別の病院で目を覚ました。

目を開けると、そこには両親がいた。

「目が覚めたのか!」

「良かった……」

しかし――

自分がどこにいるのか。

何が起きたのか。

なぜここにいるのか。

記憶が、ひどく曖昧だった。

「お父さん、お母さん……私、何があったのか覚えてない……」

「やっぱりか……」

両親は、娘に事故の日のことを話した。

修学旅行に遅れ、みんなが乗ったバスに後から合流しようとしていたこと。

そして――

バスが目の前で事故を起こしたこと。

そのショックで気を失い、この病院へ運ばれたこと。

「先生が言ってた。事故のショックで、一時的に記憶を失ってるみたいだ。」

「……そうなんだ。」

すると、女子生徒が尋ねる。

「記憶を戻す方法はないの?」

両親は顔を見合わせた。

「実は……先生から、一つだけ方法があるって聞いたの。」

事故による記憶障害の治療として、VRを利用した記憶再構築技術が検討されているという。

まだ治験段階。

病院にあるVR装置も、試験的に置かれた一台だけだった。

「治療を受ければ、記憶が戻るかもしれない。」

「でも、まだ治験段階だから……私たちも迷ってる。」

女子生徒は、しばらく黙っていた。

そして――

「だったら私……治療を受けたい。」

その言葉に、両親は顔を見合わせる。

「……分かった。」

娘の意思を尊重し、治療を受けることを決めた。

そして――

女子生徒はVR装置を頭に装着する。

ゆっくりと目を閉じる。

意識が切り替わっていく。

そして――

彼女もまた、ゲームの世界へと入っていった。


第8章を読んでいただき、ありがとうございます!


生徒たちがゲームの中で記憶を取り戻していく一方で、別の場所でも物語は動き始めています。


そして――


この「もう一人の生徒」が、今後の物語に大きく関わっていきます。


次章では、いよいよ物語が交わり始めます。


引き続き、楽しんでいただけたら嬉しいです!

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