第二十五章 仕組まれた記憶
第25章「仕組まれた記憶」です。
これまで、生徒たちが取り戻してきた記憶。
しかし――
その記憶には、何かがおかしい部分がありました。
本当に、自分たちが覚えていたものなのか。
そして――
誰かによって、仕組まれたものではないのか。
それでは、どうぞ。
――沈黙が続いていた。
偽担任は消え、目の前には支配人が立っている。
一人の生徒が、震える声で口を開く。
「……なんで、こんなことをするんだ……!」
「俺たちは、このゲームで少しずつ記憶を取り戻してきた。」
「友達のことも、修学旅行のことも……。」
「なのに――」
「先生との記憶だけが、全部違っていた。」
「一体……何が本当なんだよ!」
支配人は、生徒たちを見つめる。
「……ようやく、そこに気づいたか。」
担任「……何?」
支配人「君達が取り戻してきた記憶。」
「その全てが嘘だったわけではない。」
「友人との関係も、修学旅行で起きたことも――」
「確かに、君達自身の記憶だ。」
支配人は、担任を見る。
「だが――」
「教師に関する記憶だけは、違う。」
生徒達「……。」
支配人「私は、君達に新しい記憶を与えたわけではない。」
「君達が持っていた記憶を――」
「ある形へ導いただけだ。」
担任「俺を悪者にして……」
「お前に、なんのメリットがある!?」
「どうして、そこまで俺にこだわる!?」
支配人「……いい質問だ。」
「では――」
「その答えを探すところから始めようか。」
――生徒達は、互いに顔を見合わせる。
本物の担任も、支配人を見つめる。
そして――
仮面の奥で、何かが笑った。
第25章を読んでいただき、ありがとうございます!
今回、これまでの記憶に隠されていた違和感が、さらに大きくなりました。
「記憶」とは、本当に自分自身のものなのか。
もし――
誰かによって作られたものだったとしたら。
生徒たちが信じてきたものは、一体何だったのでしょうか。
物語は、いよいよ真相へ向かって動き始めます。
引き続き、楽しんでいただけたら嬉しいです!




