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翌日はそれまでの雨がウソみたいに、朝から快晴だった。
予報では明日まで晴れが続くらしく、夜中からまた雲って、明後日には雨になるそうだ。
「じゃあ明日も来れるね」
ケータイの天気予報をそのまま伝えると、桃花がそういった。
ひさしぶりの太陽はぎらぎらと表現するのに相応しいほどに強く射し込んで、コンクリートの床をちかちかと光らせながら、日陰に寝転ぶ私たちを取り囲んでいた。
もちろん、寝転んでるのは私だけなのだけど。
昼休み私たちは今、屋上にいた。
いつものように膝枕をして、ふたりっきり。
「ずっと晴れてたらいいのにね」
「雨でもいいじゃん。前にもいったけど、手前の踊り場とかでもさ」
「あそこホコリっぽいし、それに汚れちゃうじゃん」
「そうだけど、じゃあここはいいんだ? 私なんて寝転んでるのに」
「わたしが汚したくないってだけ」
「私は構わないよ? 昨日だってちょっと濡れてたし。ねえ、気持ち悪くなかった?」
「全然。そっちはどうだった?」
「いい匂いがした」
「いや、何いってんの」
襟を引っ張って嗅ぐ動作をすると、ちょっとやめてよと制された。
「いいじゃん、もう私のものだし」
昨日、私の部屋で交換した特別なものは、お互いの制服だった。桃花のほうが少し身長が高いというくらいで、サイズは同じだったし、抵抗なんてものも一切なかったから、私はそれを素直に受け入れた。
正直にいうと、すごく嬉しかった。
ある意味ではこれもお下がりなのかもしれないけど、お姉ぇのそれとは全然違って、本当に私だけの特別なものだった。




