プロローグ【泣き虫の劣等生】
今目の前でこの世で一番愛していて亡くしてしまえばもう悲しみすら感じない。
そんな最愛のヒトが事切れそうになっていたらみんなならどうするだろうか
あるヒトは最後までそばにいるかも知れない。
あるヒトは現実から目をそむけるかもしれない。
あるヒトはそのヒトを一人にはさせないかもしれない。
少女の名はルーチェ・モンゴメリー 齢14に満たない純粋無垢『だった』少女。
少女は人並み以下に勉強能力も運動能力もない、ただガラス細工のような 異眼は濃い緑と淡い青であり、小さな口、透き通るかのような長髪の銀髪、胸と身長は平均的だが男を見ればイチコロそんな異色の可愛さと魔法の使い方にたけていた。
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「あぁ、あぅ」
声にもならない声
レオドール魔法高尚学校第4学年にして6学年やそんじょそこらの大人の魔法使いにも負けぬほどに魔術と才能に愛された少女ルーチェ・モンゴメリーは最愛のヒト ナール・アルベルトの死に目にあっていた。
アルベルトは最年少で 魔法最勲章をとっていた。教科書の呪文はもちろんとして応用や彼が作成した魔法などもある。はっきり言ってルーチェが付き合えたのは 天文学的確率(ぜったいてきな0)であった。
そんな天才はおそらく魔法によって直径5cmほどの穴が胸部や腹部さらには顔をかすめてる1つや2つではない5個も6個も貫通してそこから血が絶え間なくたれ流れる。
「ルー… チェ… 」
血を吐きながらも愛する少女の名を呼ぶ
「しっかりして!まだ私、あなたとキスとか手をつなぐこととか【愛してる】すら言えてないのに!
嫌だよ!まだ一緒にいたいよっ…」
「かわ… い…い…顔が…だいなし…じゃ… ないか…」
大粒の涙を零し憎悪と悲観さで嗚咽が出る、まるでそれは『生きる意味が消え去った絶望の鬼の顔』である。
「そんなこと… 言ってる場合じゃないでしょ?!
あなたが死んだら私……私…」
力のはいらないであろう手を動かし顎を持ち口の近くまで引き寄せる
「……ん」
「\\\\\\ん」
少年は当たり前かのように少女は 初にとてもとても深いキスを交わす。
「…ありが… とう…」
少女はそんな青年の言葉を横目に禁忌の魔法『魔術』を執行する
「アウアリティア・ディザイアー」
少女はこう言い放つ
「私のこの命はもうどうなってもいい、この最愛の人を助けられるなら
私の命とその記憶を捧げて彼を蘇らせて…」
それを意味するのは、〚自分がこの世からいた痕跡をすべてなくしナール・アルベルトを蘇生してくれ〛と言っているようなものだ常人が見たらトチ狂っていると思われてもしょうがない彼女にとっての彼はそれを払っても安いものなのだ。
しかし、魔術は跳ね除けられた。
『アウアリティア・ディザイアー』は古来に封印された『特定の』魔術師のみが使える禁忌の魔術
対等な物をかけ願いを叶える。それだけの魔術なら封印などされていない
発動には液体なのか個体なのかわからないほどドロドロに溶けたような『強欲な執着』が必要だ。
純粋無垢ならそんな『大罪のような執着』などできるものではない、そして、発動したならもう戻れないそんな覚悟で発動した。
…はずだった。
ナール・アルベルトは死んでいたそれも不自然に魔力が全くなく、
『アウアリティア・ディザイアー』は魔力に結びついて発動される。
結びつく魔力がないので発動できない。
「私は…!私は…!
努力家でも!優等生でも!なんでもない」
少女は自身の心臓に向けて『愚者への罰』を放つ
「愚かで、愛人すら守れなかった、『最低最悪の人間』だ…」
そう言い少女は愛人の横で蹲り咽び泣いた。




