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メモ(おとちが)  作者: riyo
リコリスと花 編
92/204

それぞれの謝罪‥そして断罪へ

多くのリコリスとフリージアに

オリーブとシロツメクサの花が

ベッドの周りに咲いていた


その綺麗に咲く花たちが囲っているベッドの中で

眠る父の姿を私は眺めていた


オリーブとシロツメクサの花は

フラルメイリーでは国花で魔と鍵の少女が愛した花


リコリスとフリージアは

父とアリシア姫の約束した花で好きな花だ


「……あの、そういえば

ハクさんは何の花が好きなんですか?」


「……何で、そんな事を聴くんだ?」


「この場に父の好きな花や

フラルメイリーの国花はあるけれど

ハクさんが好きな花が無いのが気になったんです」


「…そうだな、俺の好きな花なんて

飾っても嫌がると思って置いてなかったな

俺は…向日葵の花でも

珍しい紫色の向日葵が特に好きなんだ

弟のコウと一緒に見た時から‥ずっと好きな花だ」


「……紫の向日葵なら

ドラグルートにも咲いてますよね‥

摘んで来て此処で飾って欲しいんです

‥駄目ですか?」


「‥分かった、コウの娘の願いだ

それに俺も君を育てた親の1人だ

‥‥良いだろう‥‥持って来てやる」


「ありがとうございます」


そう言うとハクさんは紫の向日葵を取りに

洞窟から出て行く


「あんな素直な父を初めて見た」


「ふふっ、そうなんですね」


「あの人は本当は良い人よ

だから‥ごめんなさいフリージア

貴方には生まれてから‥ずっと復讐ばかりだったわね

‥私や彼は貴方を本当に愛してるわ

ずっと言えなくて‥ごめんなさい」


「…良いんだ母さん

俺は彼女のおかげで心を失わずに済んだ

復讐ばかりの心に他の感情も与えてくれた

だから母さんや父さんの事も憎んでない」


「そう、良かった…良かったわ」


少し頬に涙を流しながら

ベッドで眠る父さんにアリシア姫が話しかける


「…ねぇコウさん、コウ

早く起きて…聴かせて下さい」


話しかけるアリシア姫の側を

見守るように立つフリージア


私はアリシア姫達の反対側に立ち

父に向かって語る


「……父さん‥私は父さんが大嫌い!

何も考えずに行動して

アリシア姫も私の母さんもハクさんも傷付けて

自分の髪色に似てるからって理由で

私にアリシア姫との約束の名前を付けて

それで母さんから逃げて倒れて馬鹿みたい!!

‥本当に馬鹿‥みたい‥信じらんない!

だから早く起きてよ!さっさと終わらせてよ!」


私は自分の思いを全て眠る父に向け叫んだ


するとタイミングよく紫の向日葵の花を持って

ハクさんが戻ってきた


「ほら、頼まれた花だ」


「ありがとうございます

良ければハクさんも一緒に鬱憤を語ります?」


「…起きないとリコリス(こいつ)

俺の娘として貰うぞ‥とか?」


「あ、良いですね

私もハクさんの方が父と思えます」


そんな事を話していると


「……ハ‥クの…‥娘…は…ダメだ」


そう言いながら父は、ゆっくり目覚めて

起き上がり話す


「コウ!コウ!

あぁ‥良かった…良かったわ‥」


起き上がった父を見て喜んで駆け寄り

父を抱き締めるアリシア姫


(‥ああ、お似合いだな)


お似合いの2人の良い雰囲気に

私もフリージアもハクさんも思わず

見入ってしまっていた


「アリシア、声が聞こえてた

ありがとう…そして本当に悪かった‥」


「ううん、良いの‥騙してたのは私達も同じ

だから、もういいの」


「‥それでリコリス‥さっきのは冗談だろう?な?

父さん‥今なら怒らないし許してやるぞ?」


「あの‥ハクさん

‥さっきまで寝ていた変な人が

急に私の父親を語っていて怖いんですけど‥」


「そうか、危険だから近付くな

怖いなら俺の側に来ると良い」


「‥じゃ側に居ようかな‥でも‥不思議ですよね‥

私の父親はハクさんなのに‥ね?」


「ああ、もちろんだ

ずっと寝てた奴が父親を語るなんて気持ち悪いな」


「……流石に可哀想だな‥」


「そう思ってくれるか!フリージア!

ああ、フリージアは良くハクに似てるが

性格はアリシアに似たんだな!!俺は嬉しい!

リコリスは‥ハクか…ハクに似たんだな

よし体調が今より良くなったら

父さんはハクを殴ればいいんだな!」


「うわ〜私、貴方を父と認めてないから

‥まぁフリージアさんと付き合うのには

コウの娘の方が良いんだけど‥嫌だなぁ」


「なんだ、リコリス

フリージアが好きだったのか‥」


「なっ//、私、声出てました?」


「あらあら、可愛い!

なら身内になるんだからハクの事も

"お父さん"って呼んだら良いわ〜」


「そっか!そうですよね、アリシア姫!」


「私の事も"お母さん"よ!

ずっと寝てた馬鹿な人を父なんて呼ばなくても良いわ

それに家族になるなら敬語もなし、ね?」


「はいっ!ありがとう、お母さん!」


「‥俺の味方はフリージアだけか?」


「…あの、コウさん

リコリスや父さんや母さんが味方しないので

敵対させて頂きます」


「裏切られた!」


「当たり前でしょ?

本当に、ずっと眠ってたのに

‥目覚めたのは奇跡よ」


「‥そうだな

アリシア、俺やコウの事だが‥」


「‥‥聴いたから分かってるわよ‥

けれどね、私達も騙してた

‥だから、同罪、もういいでしょう?

コウ、私はね、貴方の事、ずっと好きだった‥

でも復讐しか考えれなかった私を救ったのはハクで

ハクと出会ってフリージアが産まれた時は

本当に凄く嬉しかったの

貴方が初恋で、貴方と約束して良かった

…今まで大好きだったの、ありがとう」


「……そう、俺も、ずっと信じてた

アイシャとアリシアが気付けなかったのは

俺が未熟で馬鹿だったからだ

君を見分けたハクの方が君に相応しいだろう

俺も君と約束して君が初恋で良かった

‥今まで大好きだった、ありがとう」


「あのさ‥別に付き合えばいいんじゃないか?

俺やアリシアが婚姻したとは国は知らないんだ

それに俺はアリシアとリコリスが幸せなら‥構わない

フリージアは君らの子供として

リコリスは俺とアイシャの子供にしたら良い

それならフリージアとリコリスは

付き合える関係性となるし結婚も可能だ

全ての真実は全員で黙っていたらいい

悪役は俺が貰う…それが俺の罪だからな

俺の子供達がフリージアとリコリスが

婚姻する時だけは俺も呼んでくれると嬉しい」


「‥ハク、ありがとう、ありがとう‥

ごめんなさい、辛いのに、ごめん‥なさい」


「いいよ、君を傷付けて悪かった‥騙して悪かった

今まで一緒に居てくれてありがとう

君を魔にしたのは俺だ‥」


「そんな事を言わないで

魔になった私を、救ってくれたのは貴方よ

本当にありがとう」


「‥君を魔にしたのも俺なのに

そんな事を言ってくれるなんて‥

俺は此処に残るよアリシア」


「‥ハク‥行って来ます」


「‥コウ‥俺が入れ替わりの魔の技をしてやる

だから俺として、向こうに行け

アイシャに絶望させてリコリス(俺達の娘)を救ってくれ」


「勿論だ、今まで本当に‥ありがとう‥兄さん

約束の事も、全て兄さんが居たから

俺の娘は生きているんだ‥けれど本当に悪かった

そして約束を守ってくれて‥ありがとう」


「‥当然だ、約束は絶対、だろ?

ほら、森の家で娘の仲間も居るんだ

そいつらと一緒に早く行って幸せになれ

アリシアと、もう一度、やり直すんだ」


「ああ、兄さん‥ありがとう」


私達は森の家の中に入って

洞窟の中の話をする


皆は全ての真実を自分達の心に留める事を誓い

ハクさんに見送られながら

私達は再び王国にと向かうのだった‥

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