67話 『世界消滅計画』
早めの更新です!
「こちらにいらっしゃい」
階段から降りている俺とゼロ。この城は5階。今、3階にいて、まだ降りるらしい。向かっている場所は、俺が少しの期間住む場所。下で手招きをしているゼロ。とりあえず言われた通りついていく。降りている途中には、各部屋への扉があり、宝庫や遺品部屋など、いろんな部屋が存在していた。
ここって城だよな……ゼロやレイは城って言ってたけど……どう見ても塔なんだが……
「ついたわ」
ゼロが立ち止まる。目の前には扉があり、その扉を開け中に入るとかなり広い部屋。いろんな設備が管理された場所。風呂場は浴場に行っているのかと思うほど広く、リビングは1人じゃさみしいほど。サウナ、金庫に映画館らしき場所などいろんな設備が管理されていた。
「うわー……すげー……俺こんな場所住みたかったんだよな……」
唖然としながらいろんな場所を見て回る。ゼロは微笑みながら俺の様子をじっと見ていた。
「どれも自由に使ってもいいわ。ゆっくり過ごしてちょうだい。あなたを呼ぶときもあるからその時にまた会いましょう」
扉を開けて出て行き、レイのところへ戻って行った。
「レイ?どうする」
玉座の奥にある扉を開けながら言う。
「姉さん急にどうしたんですか?」
レイはワインを取り出してコップに注ぎ、この部屋にあるテーブルに置いて椅子に座る。ゼロも続けて椅子に座ってワインを飲む。
「どうしましょうかね……とりあえず世界消滅作戦は予定通り実行できそうだわ」
「そうですね……」
小さな魔法陣をテーブルの上に描き、計画書を出し、広げた。
≪世界消滅計画≫
この世界を一時的に消滅させて、新たな世界を作り出し、私たち双子だけは神を名乗り、新しい世界ではなくなっているであろう魔法を見せ、信じ込ませる。その世界の住民を手下し、すべてを持てるようにする。その計画を実行するには、世界を壊すほどの能力の強さが必要。
*
「私とレイはこれをするためだけにもう100年。他の『テンセイシャ』たちはどこにいるのかしら」
「姉さん……100年あっという間でしたね」
ゼロとレナの頭の中では走馬灯のようにこれまでの出来事が出てくる。
まずは転生した頃。双子で生まれ、一緒に遊んで寝て、勉強して。そして大学に入学できた初日。電車に乗って通学していた時、事故にあって合計7人亡くなった。他はひどくても重傷で命に別状はなかった。でも、太陽の光が差し込んだ。死んでないと最初は思っていたけど結局これは転生。7人で話し合い、協力は少ししたけれど結局意見がかみ合わずバラバラに。双子で頑張ったけれどこの世界の住民はいじめが好きでよくいじめている現状。そんな世界を壊そうとした。そんなんだったわ。
「この世界は消えたほうがいいわね、レイ」
「そうですよ姉さん。本当に」
レイは自分の手を強く握りしめ怒りを壁にぶつけた。壁に手をバンと叩くとひびが少し入って、一瞬壊れそうになるほど怒っている。
「まあまあ、落ち着きなさい。少しは落ち着いて行動しなさいよ」
少し落ち着いたのか下を向いてごめんなさいと謝り、扉を開ける。ゼロも続けて出ていき、また玉座に座った。
「アキ。あの人が鍵を握っていますね。姉さん」
「そうね」
アキは状況を理解するためにもお風呂に向かってゆっくりお湯につかる。
「はぁ~……最高……」
ま、まあ風呂はいいとして、これからどうしよう……あいつらと協力関係になってしまったけどどうにかできないかな……無理そう。相手は2人であの最強の魔王を手下としている……無理ゲーじゃないか。
考えているうちに顔まで潜ってしまい、息ができなくなっていっていた。ゴホッと咳をしただけで水がコップ一杯ほどお湯が流れてくる。
「やばいだろ……いろいろとやばすぎる。そ、それは、いいとして……とりあえずミユかな……」
すると頭の中で声が響く。
「どうしましたか?何か問題が発生しましたか?」
「発生も何も発生した後みたいな状況だけど……」
お風呂でゆっくりくつろぎながら答える。ミユはその問題が起きたことを聞いて驚いていた。
「だ、大丈夫なんですか!?」
「捕らえられて、今すごいくつろぐ場所を用意してもらってお風呂で疲れを癒しているところだけど」
ミユはため息をつき言う。
「だめですよ……知らない人についていかない!」
お母さんですか!?そもそも強制的に連れてこられたんだけどな……
「ミユ……これどうすればいいんだ?」
うーんと言いながらミユは少し考えて、数秒経ったとき返事をしてきた。
「脱獄ですよ!転移魔法を使えば余裕だと思いますけど……」
とりあえずミユの言う通りに、魔法陣を目の前の地面に描く。するとワープホールが現れ、行ってみようとワープホールに近づくと、なぜか反発し後ろに吹き飛ばされた。
「いててて……なんで吹き飛ばされたんだよ……」
するとすぐにミユが答えた。
「多分ですけど……この部屋は転移魔法を使えなくするように特殊な加工がされてます。魔法での脱獄は無理かもしれないんです……」
俺は目を丸くさせ、少し涙を流す。
え、えーっと……終わった……た、助けて誰か~……
その声は頭の中だけで終わってしまった。
「アキ君……」
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