65話 ノウル国
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俺たちはミユに作ってもらったワープホールを使って17層に向かって行った。17層に着いたとき、出てきた場所は同じような草原。ただ違った場所もある。奥に白い壁があり、門があったこと。
「なんだあれ……まさか、町!?」
俺がが指をさしながら言うとマイたちもその方向を向く。その巨大な門を見て驚愕していた。
「何……アキ君。こんな巨大な壁に門……町にしてはおかしくないですか……?」
白い壁と言ってもコンクリート。塗装されたコンクリートになっている。ミユが言うには、この町らしき場所の広さが、100万kmは普通にあるらしい。
いやいや……もう町じゃなくて1つの国だな。ん?待てよ?前に聞いたような……国、誰かが……
その瞬間、『ノウル国』という言葉が頭によぎる。ノウル国騎士団が前高校に行っていた時に襲撃してきたときに知った場所。17層と言われたことがあるから頭によぎったことになる。
そうか……まさかここがノウル国だとは……
「マイたちは知らないと思うが、俺は目の前にある場所の騎士団に喧嘩を売ってしまって……」
「それでどうなったの?」
「全員倒した」
「……え?」
みんな俺のほうを見る。ナナがボソッと「怖い」と言い、ライたちも確かにとうなずく。マイたちに少し距離を置かれた。
「あ、あははは……悲しいからやめて!?」
とりあえず門の手前まで歩いていく。他の人も門に向かっていて、商売人らしき者、冒険者など。門の手前に管理人がいて、そこに話しかけている。話しかけている途中に何か書を見せてから入っている。
なんだあれ……何か見せてるぞ……あんなの持ってないけど。どうしよう。
不安の気持ちでいっぱいになるが、いったんどうにかしようとミユに聞く。しかし全然分からないとだけ言って、また聞いても何も反応しなくなった。
「あ、あれ?ミユ~!はぁ……えーっと、管理人に聞いてみるか」
管理人のいる前まで歩いていく。管理人はこちらのほうを向き、不審なものだと勝手に認識しにらんでくる。恐る恐る近づいて話しかけた。
「こ、こんにちは~……入っちゃダメかな……?」
マイたちのほうを見渡し、またこちらのほうを向いてにらむ。すると首を横に振りダメと言った。マイたちは落ち込み、俺はこの後をどうしようかと考えている。その時だった。
「待ってくれ、その人たちを通してあげてくれ」
後ろから誰かの声が聞こえた。俺たちは後ろを向く。見えたのは馬に乗っている王冠のようなものをかぶった男と後ろに馬に乗った騎士が30人。
「僕の名前はフューエル。ノウル国王子だ!早くこの者たちを通しなさい!」
管理人は王子様と深く頭を下げながら言う。マイとナナは王子様という言葉を聞いて目をキラキラさせながらフューエルのほうを見た。馬から降りたフューエルは門を通る。こちらも続けて入っていくと横には大勢の国民が旗やいろんなものを持ちながら。
「フューエル様!!!おかえりなさいませ!」
「王子様!!カッコいい!!きゃー!!」
と歓喜が。
俺たち王子と一緒に入ってきちゃダメだったんじゃ……でも王子から言ってくれたんだ、感謝しながら通るしかないだろ。
マイたちと一緒に王子についていく。ヨクは本当に大勢の人がいる場所が嫌いらしく、今でも吐きそうになっていた。ヨクの心配をしつつ王子についていく。そして、みんなが立ち止まった。
「つきましたよ、フューエル様」
1人の騎士が頭を下げながら言う。目の前にはまた門。奥には城が見える。
ノウル城ってことか……すごいな……でも入っていいのか?
そう思っていると、フューエルがこちらのほうを向いて言った。
「ノウル城に入り、叔父様と会っていただけないでしょうか」
「俺たちは全くの無関係のはず。それにあなたにこの国へ入れさせてもらった。なぜ!?」
フューエルはなぜか悩みだす。うーん、と言いながら悩む姿を騎士30人とアキたちで見守る。
なんかシュールだな……笑えてきそう。
「あ!!」
手を上にあげてはい!といってこちらを見つめる。
「え、え?どうぞ……」
学校の流れでとりあえず言うと、これが当たり前ように返答する、
「君たちと戦ってみたくて!」
ふぁ!?何言ってるんだ……もし戦いたいなと思わなかったらこの国に入れなかったってことか……自由な人だ。
「わ、分かりました……戦うのは約束する。けどあなたの叔父様と会う理由がないんですが?」
するとすぐに言い返してくる。
「友達って言うんです!」
早くね!?数秒で友達か!?そんなことができたらボッチなんて1人もいないからな?この世界はボッチはいないのか!?幸せな世界だな!
マイたちとまず話し合いをした。
「これっていいのか?」
「私はアキ君の意見に合わせる」
「俺もだ」
「私も、です……」
「僕もそうしておきます」
全員投げやり……まあ、こういったものは王子と仲良くなっていればあとでいいことが起きる。ゲームとしてはよくある。そうしておこう。
「じゃあ普通にフューエルって呼んでいいか?」
そういうと後ろにいた騎士が肩をつかむ。
「だめです。王子様に慣れ慣れしくしないようにしていただきたい」
「まあまあ、いいではないですか。僕のほうもアキと呼ばせていただくよ?」
騎士の手を持ちながら言う。フューエルの力が強かったのか、騎士が痛がっていた。すんなりごめんと言って騎士の手を放す。
こわ!そんな痛いのか!?表情には見せないのかな……怒っているのかも……名前は別にいいかな。
「いいぞ!よろしくな!」
「うん!よろしく!」
俺とフューエルは握手し、話は終わった。その瞬間、城の門がゆっくりと開きはじめ、全員城の中に入り始めた。
「俺たちも行くか……」
マイたちは小さくうなずき、フューエルに続いて城の中に入って行った。
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