55話 ボス『シーズ・グラン』攻略
頑張って書きます!!
「私の名前はシーズ・グラン、1層のボスだ、いや、元神と言ったほうがいいかな?さあ、勝負と行こうじゃないか」
そう名乗りながら深くお辞儀をした。見た目はさほど人間と変わらないが、なぜか見覚えのある顔に体。俺が最初に思ったのは『レナ』に似ていたことだった。一瞬レナと叫んでしまいそうなほど似ている姿。けれど髪の色は白だったこともあり、俺は戸惑いを隠せずにいた。
どうしてあんなにレナに似てるんだ……嫌なことを思い出させないでほしい。
「シーズ・グラン、元神というのはどういうことだ?今はボスなのか?」
すると首を横に小さく振りながら言った。
「違うよ。そうだね…一言で言ったら、ボスの補欠担当って言ったらいいかな?」
「何言ってんだお前…それになんでボスがいないんだよ」
「私が間違えて二度とここに来られなくしちゃったんだよね、てへ!」
そう言いながら舌を出して右手を頭の上に乗せた。マイたちは冷たい目線でシーズ・グランを見ていた。
こいつ馬鹿だな……普通自分の味方を来られなくすることなんてあるのか!?
「そんなに冷たい目線で私を見ないでよ……」
恥ずかしがりながら言った。
「まあ、ボスとして歓迎しておくよ。でも、これより先は当然行かせないし、君たちを生かさない」
急に声のトーンが変わり、魔法陣を手に出した。シーズは少し微笑みながら、さようならの一言だけ言って、魔法陣から黒い炎の渦を出した。
「グラーシス・リフォレクション」
俺たちはその黒い炎の渦に当たってしまい、みんなの体力が少しずつ、少しずつ減っていった。
黒い炎は毎秒10ダメージ、マイの体力は1万4000で、ライは1万9000、ナナは1万3000、ヨクは2万1000だった。みんな苦しそうな顔をしながらどうにかしようとひたすら魔法を撃ち続けていた。
結局みんな焦って考えることができてない……俺がちゃんと指示してあげないといけないな。
とりあえず自分とマイたちにコマンドを使って魔法耐性を一時的につけて、これからの行動を考え、みんなに大声で叫んだ。
「ライ!お前はボウフーンを黒い炎の渦が出ている方向に撃ってくれ!黒い炎の渦がいったん消えた時にナナ!お前は俺の足元からすくい上げるようにボウフーンを撃ってくれ!俺が浮いたらヨクがあいつにダークリーフを撃って動きを封じてくれ!最後にマイ!シークを使って戦闘不能にさせてくれ!いいか!?」
すると全員俺のほうを向き、目を金色に光らせて、はい!と元気よく言って行動をし始めた。
元神だからって勝てないわけじゃない。弱い。たぶん衰えたんだろう。
「マジック、ボウフーン!」
魔法陣から風を出して、黒い炎の渦がかき消された。
かき消されたのと同時に俺の足元に魔法陣が作られ、そこからものすごい風が送られてきて俺は宙に浮いた。
浮いたことを確認したヨクが、ダークリーフを撃って、シーズの体力を吸い取りながら動きを封じ、最後にマイは、最強能力、シークを使った。
「シーク!」
するとシーズは血を大量に吐き出し、その場に倒れた。
シーズの体力を見てみると3から全く動いていない。
少し減ったかと思えばまた増える、減ったら増えるの繰り返し、3から2、2から3と……
おかしい……再生能力がギリギリ追いついていることになる。
さすが元神、しぶといやつだ……シーズ・グラン……お前は……弱かった。
「マジック、マグマイ……」
魔法陣を出して、終わらせようとしたその時だった。何もかもが一瞬止まったように感じる。いつの間にか魔法陣が消え、シーズの体力が10万、と増えていた。シーズはすぐに立ち上がり、俺たちの真上に巨大な魔法陣を出して、笑みを浮かべながら、「ばいばい」と言ってパチンと指を鳴らした。魔法陣から巨大な岩が落ちてきて、シーズはシールドを張って俺たちを観察していた。すぐさま岩を止めようと自分のパワーを10倍以上して、両手で岩を止めた。
「あんまりなめるなよ……俺は勇者だ。魔王を倒し、テンセイシャを倒す者だ」
シーズは怒り出し、手をパチンと鳴らそうとした。
あれは絶対に何かある!阻止しないと……俺が時を止めればいいのか……コマンドでも反動は来る。それでもこんな1層目でつまずくのも嫌だ。やってやろうじゃないか。
俺は足を肩幅に開き、深く深呼吸をした。
「いくぞ!!システムコマンド、クロック!」
するとマイたちの動きや、岩も止まり、この世界の時が止まった。
3分間で終わらせよう。
俺はすぐにシーズ・グランのところまで走り、魔法陣をシーズの周りに大量の魔法陣を作った。魔法陣を作った後すぐにマイたちを後ろに運んだ。そして魔法を撃つ準備。
「マジック、マグマインパクト」
そう言ったが魔法は出てこない。時が止まっているときは、ある程度は時間が動き出したころに放たれるらしい。3分経った瞬間、マイたちは後ろにいることに困惑して、シーズは俺が撃ったマグマインパクトを大量に浴びて、体力は0.となったときに、シーズの体は消えた。
「倒した……のか?」
俺がそういうとマイたちは喜びだして、マイが俺に抱き着いてきた。少し涙目になりながらも笑顔で抱き着いてくるマイに見惚れてしまい、気絶しそうになりつつ、マイを軽くぎゅっと抱きしめながら頭をなでてあげた。
「勝ったよ、マイ」
「うん!すごい、アキ君は!」
目についている涙を手でそっとふき取り、頬に唇を当てた。
マイは少し驚きつつも俺の頬に同じことをしてくれた。
「ありがとな」
俺はマイの耳元でそうささやくと小さくうなずき、微笑んだ。
ライは口笛を吹いて「ラブラブだな~」と言い、近づいてきた。
「はいはい、いいから……言っておくが宝箱は開けるなよ?」
するとヨクが体をビクッっとさせて、少しづつ目の前にあった宝箱から後ろに下がった。
「よし、次は2層だ。気を引き締めていくぞ!」
「「「「はい!!」」」」
大きな声で返事をして、俺たちは次の2層へと進んでいった。
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