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第一章 ある男の中学生時代-12

この物語は、

僕が「日本を変えたい」と思ったところから始まっています。

介護の現場で、うつと闘いながら、

何度も「もう無理だ」と思った日々。

でも、そこで諦めきれなかったのは、

僕と同じように苦しんでいる人が、

まだまだたくさんいると思ったから。

だからこそ、

僕はボランティアのつもりで筆を取っています。

広告も入れず、書籍化されるまでは、

すべて無料で公開します。

金銭的な見返りを求めているわけじゃない。

ただ、

この物語が、

誰かの心に小さな光を灯せたら。

「俺も、少しだけ頑張ってみよう」と思えるきっかけになれたら。

それが、

僕の「日本を変える」ための、

小さな一歩です。

無料で読める分、

どうか、

この言葉を、

心の奥で受け取ってほしい。

日比谷幸助

2026年1月某日



部活は、以前にも増して、「力」を入れるようになっていた。いまや「生きがい」の領域に突入していた。テレビで試合をやっていれば、必ず録画をし、繰り返し見ることで、技術の習得に努めた。また当時、顧問の茂木先生が毎月、卓球雑誌を購読していたので、それを読むのも「楽しみ」だった。同級生は、部活終わりに、村の社会体育館で週二回、卓球の練習をしていた。ただ、貴也の場合、両親は、そこでの練習をよしとしてくれなかった。それよりも、メリハリをつけ、練習を励んだ方がよいと言われた。それよりも、「勉強」に力を入れるように再三言われていた。それでも、家に帰って、毎日「素振り」を行い、「反復横跳び」をするなど、自分なりの「努力」は欠かさず行っていた。その甲斐もあって、練習時間は同期と比べると、少ないものの、ボールコントロールは安定し、学年では常に三番手をキープできていた。


中学生は、小学生と違い、定期テストがある。テスト期間中は、約二週間、部活動は休止される。勉強をしておくことは、社会に出てから、有利に働くためであろう。テスト期間中、貴也は愚直にテスト勉強に励んでいた。その頃は、勉強に部活に精を出しており、まさに、毎日が「青春」だった。ただ、テスト勉強を頑張る最中、一年生の二学期、中間テスト辺り、少し無理をしてしまった。体調が悪くなり、「熱」を出しながら、テストを受けきった記憶がある。その後、念のため病院に行ってみると、「肺炎」診断された。重症ではないものの、悪化する可能性もあるため、「入院」を進められた。人生で初めての「入院」であった。症状としては、風邪の延長線、としか捉えていなかったので、少し驚いた。入院期間は二週間程度だったと記憶している。症状は軽く、特にこれといって、大変なことは無かった。強いて言えば、「時間」がありすぎていて、「暇」だったことくらいか。なんとも贅沢な悩みである。入院中は、毎日、母親が来てくれた。いつも来てくれることを心待ちにしていたのを今でも鮮明に覚えている。とにかく病院の水分だけでは足りなくて、「アクエリアス」を母親に勝ってほしいとせがんだ記憶がある。病院で飲む「アクエリアス」はとてもおいしく感じられた。また、母親が「二丁目の夕日」などの漫画を買ってきてくれた。私にとって、母親は、「優しさ」以外の何物でもなかった。


実は、入院中、少し不思議な体験をしていた。貴也が入った病棟は、新病棟で、患者は「貴也」のみと聞いていた。少しだけ怖いな…と思ったが、個室であり、部屋から出なければ、ホテルの個室と同じで、トイレも備え付けられていた。基本的に外に出る必要はなかったのだ。

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