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幼女魔王はただひたすらに我が道を行く  作者: あおいろ発泡飲料
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海蛇龍と青龍の喧嘩

最悪、町の一つや二つが滅ぶ。


海蛇龍(うみのじゃりゅう)の海鮮丼なんて…これをご当地メニューにするって、今度の魔王様はとんでもねえや… By海辺の町の町長

なんてことのないある日。魔界の海辺の町に遊びに行っていたセイレーンたちが、近いうちに魔王様がそこに視察にいらっしゃるという情報を手に入れてきた。私は海神から選ばれた歌姫と言っても、魔王様や賢者様みたいに力が強くないマーメイドだから、魔王様にお会いするのは恐縮してしまう。けれど、そんなことは言ってられない。これはチャンスだ。謁見を乞うお手紙を出そうと思っていたけれど、同じ神と生命の橋渡し役なのだから、偶然お会いするくらいは許されるだろう。喉と声帯を構成する魔力が変質してしまう病を患ったセイレーンの友人たちのためにも、巨鳥(おおとり)の軟骨を手に入れる必要があるのだ。事情を話せば、あの優しそうな魔王様のことだ。きっと分けてくださるはず。

そう思って、海辺の町に行こうとすると、町付近のセイレーンの里から少し離れたところで、海蛇龍(うみのじゃりゅう)青龍(あおのりゅう)が暴れ始めた。色を象る龍は神に近い力を持つから、普通は魔獣と喧嘩したりしない、というか魔獣が近寄らないけど、海蛇龍は青龍に近しい種だし、平然と喧嘩を売ったのだろう。青龍から喧嘩を売ることは、海に住まう者に対しては大人しい性質だからないはずだ。

海中で水がうねる。その余波が、少しずつセイレーンの里に影響してくる。里を覆う結界に、罅が入りそうだ。

私は里の中心の祭壇――歌姫が里を守る結界を張り直したり、補強したりするために、どの里にも作られている――に立ち、堅牢の歌を歌った。きっとただの守りの歌だと、あの魔力波が襲って来た瞬間に里ごと吹き飛ばされるだろう。だから、この里を脱出不可能の牢獄に見立て、頑強な魔力の壁を作った。二重、三重、四重にも重ねて、一息つく。…これの厄介なところは、外から入れないし、中から出られないことだ。幸い、七日前にこの里の備蓄は確認していて、最低でも十日は持つことがわかっている。里に住む同胞の数がそう多くないことが幸いしている。申し訳ないのは、里外に出ている同胞だ。彼女たちは里に戻ることができず、困ってしまうだろう。

祈るしかない。魔王様が、あの二体の喧嘩を止めてくださることを。できるだけ早く、視察に来てくだされば…私たちは、確実に助かる。

お願いします、魔王様。海神様。この祈りを、どうか。











魔王様のわがままで魔界の海に面した土地を視察に来ると、ちょうど海蛇龍が海底で何かと大暴れしていた。

幼女姿の魔王様はそれを見て、大きな溜息をついた。仕方ない、という溜息だ。


「あの辺りは確か、セイレーンの里が近かったの」

「えっと……はい、そうですね」

「青龍を止めてくるか。済まぬが海の民の長よ。しばし待ってもらえるかの?」

「は、はい!と言うか非常に助かります!お願いします!」


時折、海面上に海蛇龍の尾と青龍の尾が見える。ああ、龍種同士の喧嘩か…放っておくとこの町も里も壊滅するな…

いつの間にか、海鳥が皆こちらに避難してきていた。どうやら魔王様が張った防護結界を察知したらしい。賢いものだ。

魔王様はと言うと、海底に潜ってすぐに海蛇龍と青龍を海上に引っ張り上げた。そのまま海蛇龍の首を切り落とし、血抜きに取り掛かる。青龍はハンマーのようなげんこつを食らって離された。相変わらず魔力だけでそれを行うとは、さすがとしか言えない。この町の町長でもある海の民の長は、鮫顔で情けなく大きな口を開けていた。この町に住む海の民全員が同様だ。…確かに、初めて見ると驚くよな……しかも龍種をさくっと締めて、血抜きに解体までやるんだから…神に匹敵する神聖なる生き物である龍種だが、魔王様にとっては素材かつ食材でしかないのだろう。そもそも数が増えすぎてこちらが駆逐されかねない勢いで龍種が脅威となっているため、魔王様の行いは魔族、ひいてはマーメイドにセイレーン等の種族のためになる。ためになる、のだが……


「だいぶ間引いたと思うたが、まだまだおるようだの」

「魔王様、狩りすぎないでくださいね」

「案ずるな。程度は弁えるぞ」

「……ちなみに、未だ黒龍(くろのりゅう)白龍(しろのりゅう)などの色を象る龍を狩っていない理由は?」

「単に減らす必要がない故。あれらは繁殖周期が五百年だからの。単体生殖とは言え、産む卵の個数が二、三個と少ないため、大した数には増えぬのだ。色付き龍種の寿命は二千年だが、実際には他の色付きとの小競り合いで命を落とすため大体早死にする。だが、海蛇龍などの亜龍は別だ。あれらも単体生殖の割には産む卵が十個以上と多いからの…簡単に我らの生活圏を脅かす上に、簡単には討伐できぬ。そのため、寿命が百年と短いにも拘わらず数が多いのだ。繁殖周期が五年と短いのも要因だの」

「で、間引いても間引ききれなくてなかなか数が減らないから、食材が溜まる一方、と」

「うむ。何が問題かと言えばそれが問題だ。いい加減亜空間倉庫を拡張せねばなるまいて。海蛇龍一体で人間の国一つ、住人一億人ほどの数ならば、一日三食の食糧が賄えるからのぉ…」

「妖精の国やエルフの里におすそ分けしても余ってる現状ですからね…鱗や鬣、髭、牙などはともかくとして、肉ですよ、肉」

「肉ハンマーでも作るか」

「食材で遊ばないでください」

「う、うぐぅ…言われて見ればそうだの…しかし、どうやって減らしたものか…」

「地道に食べていくしかないでしょう。備蓄にしても数が多すぎますからね」


以上、魔王様が海蛇龍を解体しながらの会話だ。さすがに俺も毒されてきたな…これが普通だって思ってるし。だって、魔王様だし。これくらい朝飯前だろう。

気が付くと、海の民は全員気絶していた。……あとで魔王様に住民介抱の特別手当をねだろう。あ、海蛇龍の軟骨と白身のマリネ食べたい。






せっかくだから、と魔王様は海蛇龍の肉やら鱗やらの加工方法を海の民に伝授した。いつぞやに言っていた、「海に面したところでは、海蛇龍の海鮮丼でもご当地メニューにしてみるか」を実現するつもりなのだろう。…もしやそのためにここに来たのか?

浜辺に(魔王様が魔法で)作った簡易竈で海蛇龍の肉を調理――魔王様が兜焼きと言って鬣や牙、髭などを処理した海蛇龍の頭を丸ごと焼き始めたため、火加減を見ている。大きな砂でできた竈の中で、大きな海蛇龍の頭が火炙りされている光景は、正直気持ち悪い――していると、甲高い歌声と共にマーメイドが海面から飛びあがった。彼女は砂浜に降り立つと、魚の足を人の足に変えた。その手には、白龍の鱗と青龍の髭がある。


「む?なんぞ、私に用かの?」


どこからか持って来た金属製――贅沢にもオリハルコンだ――の調理台で海蛇龍の赤身の捌き方を教えていた魔王様が、マーメイドに気付いてそう問うた。しかし、マーメイドは完全に人の姿になったせいか、声を出せない。

声は出せないが、唇の動きだけで何かを言っている。


「…なるほど。歌姫が。あいわかった。済まぬが、手土産に薬を作って持っていく故、しばし待ってもらえんかの?」

「…………!」


マーメイドの言いたいことを理解した魔王様が、彼女が嬉しそうに差し出した白龍の鱗と青龍の髭を受け取る。どうやら対価のつもりらしい。魔王様はマーメイドに彼女が余裕で入れそうな水球を作り出すと、彼女をその中に入れた。瞬間、足が魚に戻る。


「ありがとうございます。魔王様」

「礼などいらぬ。そろそろ歌姫と話がしたいと思うておったところなのだ」


半人半魚の姿に戻ったマーメイドに、声が戻る。柔らかい、甘さを含んだ声に、さすがマーメイド、と変な感心をする。人間の漁師がこの歌声に惹かれて遭難するのも頷ける。

海の民に一通り海蛇龍の捌き方を教えた魔王様は、レシピを長に渡すとマーメイドと一緒にさらっと海底へ潜ってしまった。

俺は海底へは潜れない、というか泳げないため、留守番だ。……なぜか、浮かぶんだよな、海に入ると。足をいくらばたつかせても、たいして前に進まないし…不思議だ。魔法を使っても浮かぶのだからなおさら。

あ、海鳥たちが飛んで行った。飛ぶことならできるんだけどな…











祈りが届いたのか、魔王様が海蛇龍と青龍の喧嘩を止めてくださった。しかも当日の内だなんて!海底王宮を出たのが情報を聞いた三日前だから、ちょうどいいタイミングだったのかもしれない。

激しくなる海流と魔力波により、破壊される壁を何度も張り直した私は魔力枯渇寸前で動けなかったため、たまたま里にいた足の速いマーメイドに使いを頼んだ。

体を構成する魔力は残っている。回復はしたいけど、里の周囲の魔力があの二体に汚染されて変質してしまい、呼吸による回復がまともにできない。海中を飛ぶセイレーンたちも、少し息苦しそうだ。

ああ、いけない。このままだと彼女たちの喉も病に侵されてしまう。

どうにか浄化の歌を歌おうとするけど、力が入らない。息が荒くなる。喉から出るのはかすれた声。これじゃあ歌えない。

あまりの苦しさに喉を押さえると、里の周囲が一瞬で浄化された。変質した魔力によりどす黒い色に変わっていたまだら模様の海水が、元に戻った。ボロボロだった里の結界が、頑丈に修復されていく。壁は役目を終えて消えていった。


「これで呼吸が楽になったろう。だがおぬしは相当無理をしたようだの。ほれ、海蛇龍の鱗から作った専用の回復薬だ」


ふわりと、海面から黒い塊が落ちてきたかと思ったら、それは魔王様だった。幼い容姿に見合わない、可愛らしくも優し気な声が、耳をふわふわと擽る。

差し出された小瓶に入った青銀の粉末が、栓が抜かれた瞬間に私の周囲を舞う。呼吸がだいぶ楽になった。体も動く。声も出る。すごい。一瞬で本来の半分以上も回復してしまった。


「ありがとうございます、魔王様」

「礼は無用だ。私がわがままで助けたようなものだからの」

「それでも、そのわがままで救われましたから」

「そうか。ならば受け取ろう」


ふわりと。笑った魔王様の顔が、始まりの神の笑顔と重なって見えた。






「改めまして、現歌姫のベアティトゥディーナムでございます。お気軽に"ベア"とお呼びくださいませ」

「私はエルシャファン・ドゥ・ツェルストゥロンだ。……そんな畏まらずともよいぞ?」

「そういうわけには…我ら海底の民は、始まりの時より魔王様の庇護下にありますれば」

「そうとは言え、元は同じ、始まりの神の手から作られた存在ではないか」

「海神様の格と古き神様の格では、古き神様の格の方が上でございます。それに、我らは魔族の亜種にございます。魔族の長たる魔王様に従うのは性なのでございます」

「…海神め。面倒な仕様にしおって……」


畏まった態度を取られることが苦手らしい魔王様は、疲れたように溜息をつかれた。申し訳ない気持ちはあるけれど、こればかりは種族的なものなのだ。ましてや私は、魔王様と同じ神に選ばれた存在とは言え、初代から魔王様に忠誠を捧げ、深く信奉してきた歌姫なのだから、そう簡単に軽々しく接することはできない。引き継がれた記憶が、それを許さないのだ。


「まあいいか。して、おぬしが私と会いたがっていた件だが」

「…はい。喉や声帯を構成する魔力が変質してしまう病を患った、セイレーンたちがいるのです。彼女たちのためにも、巨鳥の軟骨を使った薬がどうしても必要なのです」

「千年に一度、百人がかかるかかからないかの奇病か?」

「はい、間違いなく。魔力の質から、記録に残る奇病と判断いたしました」

「なるほど。…しかし、私が直接診ねば処方はできん。質によって配合が変わるからの。巨鳥の軟骨と水蛇(みずへび)の鱗、青い星屑、海百合の根のしぼり汁だけでは薬はできんぞ?」

「…そうなのですか?」

「状態によって必要なものが変わるのだ。巨鳥の軟骨は必須だがのぉ。あと、月の魔力を借りねばならぬ場合もある。記録にはそこまで載ってはおるまい?」

「……はい」

「その時の調合分しかレシピが載っておらぬとなれば、私が直接処方した方がいい。中途半端な効能になってしまい、返って悪化する場合もあるのだ」

「お手数をおかけします…」

「構わん。我が庇護下にあると言うのであれば、これも庇護のうちだ」

「……ありがとうございます」


そうして魔王様は、友人たちに薬を処方してくださった。中でも一人だけ、魔力が特殊な変異を起こしていたらしく、じわじわと全身の魔力を蝕んでいくようになっていたようだ。十年放置していたら確実に体を構成する魔力がすべて変質してしまい、意思をなくした汚泥のような魔力の塊となって海を汚染していただろうと言われた。そうなる前に治癒してもらえて、本当によかった。

友人たちは泣いて魔王様にお礼を述べた。心配していたみんなも、私も、泣いてしまった。本当に、本当によかった。

魔王様は、風の魔石を利用した通信器具――デンワというらしい。耐水のエンチャントをかけた特別仕様だと自慢げにおっしゃられていた――を海底王宮に設置してくれた。これでいつでも魔王城と連絡が取れるらしい。登録できる連絡先は今のところ一つしかないが、これから改良を進めていくそうだ。そうしたらまた設置してくれるという。ありがたいことだけど、同時に申し訳ないと思う。使ってみた感想を言うことが対価だと言われたけれど、それだけでいいのかと思ってしまう。


「これがあれば、足りない薬の材料を伝えてもらえれば支給することができる。そちらとしても助かろう?」

「そうなのですが、対価は足りるのですか?」

「白龍の鱗と青龍の髭では足りぬの。だが、これから払ってもらえばいい。顧客満足度向上のために協力してくれ」

「こきゃくまんぞくど、ですか…?よくわかりませんが、魔王様のお手伝いということでしょうか?」

「そんな感じだの。テストユーザーとして使い心地や改良点を教えてくれると非常に助かる」

「…わかりました」


てすとゆーざーが何かよくわからないけど、魔王様に協力を要請されたのであれば、それが対価になるのであれば、全身全霊を持って為そう。魔王様のためだと思えば、やる気が出ないわけがない。

用がなくても連絡してくれて構わんぞ、とからからと笑う魔王様は、一瞬で海面へと飛んで行ってしまわれた。そういえば視察の途中で来てくださったのだった。…今度いらした時には、マーメイド秘伝のおもてなし料理をお出ししよう。











海の民と一緒に海蛇龍の海鮮丼に舌鼓を打っていると、魔王様が戻ってきた。


「おお、さっそく食べておるのか。どうだ、美味いだろう」


太古の書物に世界三大珍味の一つと記載されている海蛇龍の肝を、贅沢にも魔界産の大豆で作った醤油に溶いて作った肝醤油は、それだけでも美味いのに、海蛇龍の白身、赤身、軟骨、生えたての柔らか鱗と絶妙に合う。具がなくなっても、肝醤油だけで米が進む。

ちょっと前までは魔王城に仕える魔族でさえ、滅多に口にすることができなかった食材であるだけに、海の民の受けた衝撃は凄まじかったらしい。一口食べた瞬間、あまりの美味さにみんな直立不動のまま気絶するか泣いて喜んだ。中には一気にどんぶりの中身を口にかき込んで、魔力の過剰摂取を引き起こして暴走しそうになった者もいた。


「魔王様、これを、本当にこの町の名物料理にするのですか?」

「うむ。近隣の町にも教えるつもりではあるがな。まあ、レシピは好きに改良してくれ。使う醤油の味を変えてみるのも良かろう。備蓄庫を私の海蛇龍専用亜空間倉庫と繋いで管理者権限を長に分ける故、他所から盗人が来ても肉が持っていかれることはないぞ」

「は、はあ…」


海の民の長は、狼狽えながらもどんぶりの中身を消費していく。それでも味はわかるのか、時折涙を流している。


「……刺激が強すぎたかの?」

「今更ですか」


魔王様は困ったように、泣きながら海蛇龍の海鮮丼を食べる海の民たちを見て、頬を掻いた。これを機にちょっとは自重してくれることを願う。






(山の民に崩山獣料理を振る舞った時もそうだが、いきなりこれはハードルが高かったな…今度は少しグレードを落とすか)

歌姫さん。


ベアティトゥディーナム(Beatitudinem)

マーメイドの歌姫。名前はラテン語で「幸福」の意味。

緑髪赤目に赤い鱗。クリスマスカラーというかポインセチア(クリスマス仕様)っぽい。ぼんっきゅっぼんっ。貝殻のブラ?なにそれおいしいの?モザイク部分は髪で隠す。ただし陸に上がると下が隠せない。

可愛らしいソプラノボイスが魅力的。彼女の声のファン(人間)は多く、遭難してでも海に出ようとする男が後を絶たない。そのため基本、海底王宮に引きこもっている。たまに世界中の海を泳いで、マーメイドとセイレーンの町や里の結界を見回っている。歌うのは好きだけど、歌わされるのは大嫌い。対魔王では学級委員長タイプ。対同族とエルフでは頼れる優しいお姉様。それ以外は脱兎の如く逃げ出す。




マーメイドとセイレーンとは。

魚の死後がマーメイド、海鳥の死後がセイレーン。彼女たちが死ぬと、また魚と海鳥になる。人間に食べられてもなる。寿命は一年から五百年と個体差がひどい。

五代前の歌姫の時から海蛇龍の増加により海を汚染される被害を受けており、徐々に住処を追われている。歌姫が毎日浄化の歌を歌っても追いつかないほど。そのため病に侵されるマーメイドとセイレーンが増え、平均寿命がさらに短くなっている。

マーメイドは水中では上半身は人間、下半身は魚の半人半魚だが、陸に上がると完全に人間になる。その反動で声が出なくなる。海中の呼吸で魔力を回復する。魔族の亜種だが、食事では回復しない。基本海中にいる。

セイレーンは水中を飛ぶように泳ぎ、海上でも自由に空を飛ぶ半人半鳥。海中の呼吸と食事で魔力を回復する。人間の男をからかうのが趣味で、船に乗っている時に歌が聴こえたら大体セイレーン。

二種族合わせて一種族。魔族には海底の民とも呼ばれる。魔族の亜種だけあって、脳筋が多い。


海底王宮とは。

歌姫が住むための、太古の時代から存在する、銀色帆立(ぎんいろほたて)が脱ぎ捨てた貝殻と虹色珊瑚(にじいろさんご)、青い星屑からできた自然の城。規模は城下町含めて大体人間の国にある王都と同じくらい。海すべてがマーメイドとセイレーンの領土になるため、ここはあくまで首都扱い。

海底の水圧に耐えきれる魔族とエルフ以外が立ち入ることは絶対にできない。エルフでも魔法を使わなければ、水圧約100メガパスカルには耐えられない。その関係上、魔族とエルフとのみ交易を行なっている。名産は海の魔獣の鱗や髭、卵、貝殻などの素材。

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