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あのうたは?
みどりと夏彦以外の四人が、泣きわめきながら走ってくる。
冬馬とみおは、ボロボロに泣いて、何を言っているのか分からない。
あきおと春貴が、顔を真っ青にして、震えている。
みどりと夏彦は、いきなり手をつないで、唄いながら山へ入っていった。境に入った瞬間、二人は消えたらしい。
おれたち二人を含め、子供が何人も泣き叫んだことにより、母たちは父たち男手を集めた。
山へ入ったり、子供が遊ぶ広場や滝つぼを探していた。
おれとカイも、冬馬も春貴も、大人と離れないようにして、声をあげて探しまくった。
夕方には、家に帰らされたけど。
家に帰ってからも、おれとカイはみおや春貴に色々聞いた。
「あの子、誰なんだ?」
ってカイは聞くけど、この辺のちびっこはみんな紺の着物だ。
違いなんて、分からない。
カイはちびっこを気にしていたが、おれは別のことが気になっていた。
「なぁ、あの唄、なんなんだ?」
少なくとも、おれやカイがちびだったときに聞いたことがない。
だけど聞いた瞬間に、二人は泣きじゃくった。
「あの唄、おしえてもらったの。あの子に」
「唄をうたったら、つれていってあげるって」
「わたしとハルはうたってないの。うたいたくないって言ったの。こわかったから」
「うたってた四人、みんな消えちゃった……」




