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第四話~ねんがんの~

駆け足です。

今回から武具、アクセ欄を追加しました。

 次に向かうは同じ森の中にあるはずのウルフだ。索敵や隠密のレベルが上がったおかげでスムーズに移動できているが、門の場所がわからない。ゴブリンの時は運が良かったのだろう。


「こんな時こそ無駄にあるLUK値さんの出番じゃないんですかねぇ・・?」


 薄暗く、先の見通しがあまりできない森だから、というのはわかりきっていても愚痴はこぼれる。とりあえず後回しにしようかと考えたところで、閃いた。森にいるプレイヤーに聞けばいいんじゃないかと!挑もうとして付近にいるなら一番いいけど、ただ狩りのための場合もある。よって、今現在の自分の近く、あるいは森の奥地にいるプレイヤーに絞った。


 マップをと索敵を併用しながら進んでいくと、マップに複数のプレイヤーの反応が急に出た。ボスエリアは別の空間とされているので、この現象が起きたのだろうと願い、その地点へ向かう。


 そこには5人のプレイヤーと狼を象った像、そして門があった。狙い通りに言ったことに内心、喜びの舞を踊りつつ目の前のパーティに話しかける。


「次、俺がやってもいいか?」


「あ?ああ、別にかまわねぇがソロか?何なら俺らが手伝おうか?」


「気持ちはありがたいが、挑戦と実験を兼ねてソロでやりたいんだ、駄目か?」


「そこまで言うなら止めねぇけどよ、せめて防具は変えたほうがいいぜ?」


「大丈夫だ、今まで一発も攻撃もらってないからな」


 驚いた気配がしたが気に止めず、門を開き進む。そろそろやってみたいことがあった。ゲームキャラクターを参考にしたスキル選びをしたのだ。数が多いので本当に参考した、ぐらいなのだが・・。ならば模倣した戦い方をしてみてもいいかもしれないだろう。そのキャラは暗殺術と高い身体能力で戦うのだ。ナイフを高速で切りつけたり、移動は瞬間移動のごとく目にも止まらぬ速度だが、当たり判定はあったから瞬間移動ではないのだろう。


 移動の方法の目処はついている。〈ダッシュ〉が進化すればいずれ縮地やら神速やらになるはず。進化してない今は〈ダッシュ〉と〈ジャンプ〉の特性を利用すれば何とかなるはず、と考えている。


 その特性とは、アクティブで使用した場合[次の一歩]に力が集約される、というものだ。

パッシブ、常に発動状態ならば移動速度が速くなったり、少し高く飛べるようになるだけだろう。だが、意図的に使おうと思った場合この特性があらわれる。これを利用すればかなりの速度が出ることは想像に難くない。問題は重ねがけが出来るかどうかの検証をしておらず、ぶっつけ本番ということだ。


「ワオオオオン!」


 考察を終えて前をむけば、俺の身長の2倍ぐらいのサイズの狼がいた。取り巻きは・・・5匹?!多いな・・ノーダメージ伝説がここで崩れるかもしれないが、魔法と銃は牽制程度に考え、敵の位置に気をつけながら戦おう。


戦闘開始オープンコンバット!来いよワン公。取り巻きなんて捨ててかかってこい!」


「グルルル、ワォンッ!」


 取り巻きの5匹が時間差で飛びかかってくる。最初は2匹、次は3匹って具合にだ。エリートも詰め寄ってきている。今上に飛ぶのはまずい、となれば取り巻きをここで捌いてエリートワン公は飛んで躱そう。


 一匹は首に短剣を刺してそのまま振り払い後続にぶつける。払った反動をつけた回し蹴りをもう一匹にいれて飛ばす。体勢が少し悪いが、首を刺されたやつで2匹を足止めできたようで、飛びかかってきたのは一匹のみ。だがワン公から嫌な気配がする。考えられるのは取り巻きごと俺に体当たりすること。


「面白い、体当たりと予想できればそこまで怖くない!〈ジャンプ〉!」


 ここで俺は飛び上がる。もちろん飛びかかってきた一匹は膝蹴りで追撃しながら、だ。攻撃したからか思ったより飛べなかったが、回避するには十分の高度だったようで、エリートは壁にぶつかってダメージを受けている。


 空中なら躱される心配はないので遠慮なく銃を撃つ。全て眉間に命中、体力が残り4割の時点で、下に待ち構えているウルフどもにむかってこのウルフを、蹴り落とす。慌てて避けても遅い。見事に叩きつけられたウルフは一体を巻き込み、2匹ともに倒したようだ。


 その隙に着地。すかさず走り込み取り巻きの一体に襲いかかる。本気で切りかかるのは初めてだが、今の俺ならばあのキャラの攻撃が出来るはず。


「うりゃーーー!」


 情けない掛け声だと自分でも思うが、なんとか、少しだけ再現できたようだ。秒間5回以上切る技。ゲームのキャラなら20ぐらいは出来たはずである。蹴って飛ばして銃で止めの追撃をして、これで5秒。まだまだ精進が必要である。残りは取り巻き2匹とワン公のみ。


 ワン公は懲りずに突進を仕掛けてきたので、横に跳んで躱す。


「あ、また壁にぶつかってる。学習しないやつだな」


 今のうちに取り巻きを倒すことにする。さっきと同じ手順で一匹。もう一匹は蹴っ飛ばした後魔法で止めを刺した。ワン公と1対1の戦いになったが、壁にぶつかったからか、ふらふらしている。


「チャンス!《サンダーランス》!」


 ランス系はアローの上位版で威力が上がった上に貫通能力を持っている。残念なのは消費MPが30という点だが、貫通によって複数回ダメージがあるので上手くいけばアロー系を20回唱えるよりも効率がいいのだ。現に今エリートの体力は8割から2割まで減っている。


「ワォォォオオオオン!!」


 どす黒いオーラをまき散らしながら吠えるその姿、まさにボス級!だが、


「隙だらけ、《アイスランス》」


 氷の槍が喉に突き刺さり貫通して、胴を貫いていく。HPが0となり光の破片となり消えていく。リザルト画面が出てきて、俺は顔を引きつらせた。


「ウルフエリートの魂ってあるぇー?魂系ってレアドロップじゃないの?しかもウルフの魂が3つ出てるよー?一体どういうことだってばよ・・」


 そう、レアドロップの魂がこれでもかというほど出ているのだ。レアドロップとは一体・・・。


「そうか!LUK先生が仕事したのか!ありがとうございます!!」


 きっとそうだ!1000越えの幸運がレアドロップの意味を崩壊させたんだ!うわぁーん。売ったら目立つし・・・。!?


「防具にすれば・・?!もしかして俺って天才かも知れない・・・」


 自分が恐ろしいわぁ。などと現実逃避を済ませ改めてリザルト画面を見る。MVPボーナスは牙狼剣、短剣だ。装備確定っと。性能はSTR+25に加え、AGI+15ってどうなんだろう?店売りよりのは強いと思う。さて、ソロ討伐ボーナスはっと、牙狼の足輪。移動速度上昇に足技全てにおいてプラス補正は美味しいな。これも装備。


 そしてステータス画面で称号の確認をしようと思ったら、称号欄に新たに2つあった。一つは一匹狼、もう一つは無傷の戦乙女だ。詳細をみるとどうやら一匹狼はパーティを一度も組まずにレベル10になった時に取得。効果は経験値+20%とSP取得10%。無傷の戦乙女は、レベル15までパーティを組まず、ダメージを一度も受けなかったことで取得。なぜ戦乙女?かと思ったが多分、ここに種族名が来るだけで他意はない、と思う。ていうか思いたい。効果はSP取得+5、回避行動にプラス補正。


「ん?+5%じゃなくて5?もしかして、1レベル毎に5p?それとも取得時に5p?教えて!偉い人(GM)!」


「・・あー、その称号取れちゃったんですねー・・。すごいですね!」


「取れちゃったって何?!で、どっちですか?最終的に+5?それともこれにも補正かかります?」


「1レベルごとに5pです。最終的に+5pです、良かったですね。ちなみにそれ持ってる人あなたしかいないです。」


「おっふ・・・。また目立つ要素が増えたとか何なの・・?まぁありがとうございます、GMこんな頻繁に呼び出してしまって・・」


「ええ、ユニーク種の初日は色々規格外なので仕方ないと割り切ってます。なぜか皆さんヘルプじゃなくてGMコールするんですよね・・」


「(ヘルプあったんだ・・。チュートリアルで触れてないから知らなかった)」


「なるほど、チュートリアルで言っておけばいいのか、これは盲点でした」


「あれ?言っちゃってました?」


「ええ、ボソっと。GMは証言とか必要になる場合があるのでログ機能が皆さんより凄いのです!」


「へぇ、それはすごいです。では疑問解決したのでプレイに戻りますね」


「分かりました。気をつけていってらっしゃいませ~」



「あの称号、隠し条件として決闘も無傷で勝利ってのがあるんだけどなぁ。それも達成してのか・・・。ただ15Lvまでソロで無傷の人は結構いたんだけど隠し条件まで達していないと、回避に補正があるだけなんだよね。戦乙女ヴァルキュリアも最初のランダムでしか出ない設定だし、Sol@様は要注目ですね」



「さて、SPが777もあるからとりあえず全部50lvになるまで振るか」


 これで476p消費。武器、生産関係をレベル50にする。120p消費して残り186。進化してⅡになったのでlv30にしておく。残りの12pは取っておく。さて、残りはミニラビットとスライムなのだが、平原にあるのは見つけやすく、またレベル詐欺筆頭候補の俺にとって苦戦するわけでもなく楽に倒せてしまった。まずはミニラビット・・・ミニうさだが、MVP報酬は、ラピッドバレッタという銃でこの銃で撃つ弾は、弾に跳弾出来ないと書いてない限り跳弾するように設定できるようになる。面倒なので俺はしないが。ソロ討伐報酬はBPが2pとSPが25pだった。


 スライムエリートのほうは銃が効かず打撃もあまり効いてなかったようなので魔法で倒した。MVPは防毒の腕輪だった。これは右の腕につけておく。不可視化しておくことによって防具の邪魔にならなくなるのがアクセサリーの利点だ。ソロ報酬はミニうさと一緒だった。


 スライムとミニうさは取り巻きがいないから簡単とても簡単なように思えた。次はようやく念願のボスラッシュである。そして〈神擊〉はこのためだけに取っておいたといっては過言ではない。このスキルはどちらかといえば付与に近い。攻撃手段が素手ならば素手に。銃なら銃に。魔法なら魔法に補正がかかる。MPを半分消費して、スキルlv×自分のlv+付与するもののlv+DEXの値の数字、を防御無視、必中で放つのだ。そして制限として日に1度しか撃てない、というものがある。バランス取れてないと思うが、1種しかいないなら、問題ないし、なにより使うのが自分だから余計にだ。


「さて、このスキルどれほどのダメージになるかしっかり見ておこう。ソロ報酬の50Pを神擊に振って、いざ参る!」


 ボスラッシュという通称のクエストだが、連続して出てくるわけではない。最初から広大な特殊フィールドで、4体同時と戦うのだ。多少弱体化され、取り巻きもおらず、HPが3割近くになったら発動する覚醒もない。だがボスであるということには変わらず、高難度クエストと呼ばれているのだ。


 近くのスライムの門から入ろうとして、クエストに挑むか《YES》《NO》を聞かれ、迷わず《YES》を押す。そして目の前が真っ白になり、気づいたら見渡す限りの草原にいた。そこには俺が倒してきたエリート4種がいた。ゴブリンエリートとワン公は一緒におり、スライムとミニうさは離れている。俺は目の前をゴブリンとワン公をミニうさとスライムのほうに引き寄せることにした。


 手に入れたばかりのバレッタでゴブリンとウルフを撃つ。こちらに気づいて追ってきたら、ミニうさのほうへ向かって走る。ミニうさとスライムは銃声で気づき、こちらへくるが、スライムが遅い。


 ワン公の攻撃を避けつつスライムを待ち、魔法陣に魔力を注ぐ。50ぐらいで起動できる魔法に倍の魔力を注ぎ込む。これでもかなりの威力だが、さらに俺は〈神擊〉を使うのだ。


 スライムがようやく範囲内に入った時俺の魔法が放たれる。


「〈神擊〉《アイスランスフィールド〉!」


 その魔法は地面から氷の槍を生やし、範囲内の敵に突き刺さるものだ。〈神擊〉によって槍一つ一つに神々しい光が纏っている。何本の槍に串刺しにされたボス達はあっけなく倒れた。大体のダメージが、〈神擊〉100に自分のlv20をかけ、それにDEX140と氷魔法のレベル100分で、2240のダメージがステータス補正の槍一本が何本も刺さっていれば即死だろう。


 わずか2分ぐらいでクリアした高難度クエスト。これも一応ボス戦なので報酬がある。MVPは混乱、魅了、恐慌を抑える効果を持つ、安寧の腕輪だった。左腕に装備っと。ソロ報酬は何と、スキルスロット拡張1つとSP200pだった。拡張すればスロットが26個になり、より幅広く成長できる。これで〈防具作成・革〉とかとって自分で防具作れば、魂のことを突っ込まれなくて良くなるのかもしれない。


 これからのことを空想しながら、ギルドに向かう。クエスト完了報告を済ませたらいい時間なので落ちて、寝る事にする。寝ることを姉妹に伝えるとログアウトした。











 



〈名前〉Sol@

〈性別〉女

〈種族〉戦乙女

〈レベル〉23

〈称号〉

ヴァルキュリアの継承者〈スキルスロット増加+15。取得SP2倍

ユニークを引きし者〈スキル〈幸運〉を持っていた場合LCK+1000〉

一匹狼〈取得経験値20%、取得SP10%〉

無傷の戦乙女〈取得SP+5、回避行為に+大補正〉

孤独な戦士〈ソロ時経験値+30%、取得SP20% パーティ時、経験値-10%〉



〈HP〉1475

〈MP〉740

〈STR〉191

〈DEF〉206

〈VIT〉163

〈INT〉191

〈MDF〉206

〈MGI〉163

〈DEX〉160

〈AGI〉214

〈LUK〉1030


〈武器〉 ▽

右手:牙狼剣〈STR+25 AGI+15〉

左手:ラピッドバレッタ〈装填数8 威力30 跳弾設定有り〉


〈防具〉▽

頭:初心者の帽子〈DEF+1〉

胴:初心者の服〈DEF+2〉

腕:初心者の手袋〈DEF+1〉

腰:初心者のベルト〈DEF+1〉

足;初心者の靴〈DEF+1〉


〈アクセサリー〉 ▽

頭:なし

首:早熟の首飾り(取得SP+20%)

右腕:防毒の腕輪〈状態異常:毒にかからなくなる〉

左腕:安寧の腕輪(状態異常:混乱、魅了、恐慌にかからなくなる)

足:牙狼の足輪(移動速度上昇(中)、足に関するすべてに+中補正

〈スキル〉


〈神撃〉LV100

〈短剣Ⅱ〉LV30

〈銃Ⅱ〉LV30

〈魔導:下位Ⅱ〉LV30

〈上位魔法:焔Ⅱ〉LV1

〈上位魔法:氷Ⅱ〉LV50

〈上位魔法:雷Ⅱ〉LV1

〈上位魔法:樹Ⅱ〉LV1

〈上位魔法:聖Ⅱ〉LV1

〈上位魔法:影Ⅱ〉LV1

〈上位魔法:無Ⅱ〉LV1

〈治癒魔法Ⅱ〉LV1

〈古代魔法:召喚〉LV30

〈索敵Ⅱ〉LV30

〈隠密Ⅱ〉LV30

〈ダッシュⅡ〉LV1

〈ステップⅡ〉LV1

〈ジャンプⅡ〉LV1

〈格闘術Ⅱ〉LV1

〈投擲Ⅱ〉LV1

〈加工Ⅱ〉LV30

〈調合Ⅱ〉LV30

〈武器作成・銃Ⅱ〉LV30

〈弾薬作成Ⅱ〉LV30

〈幸運〉LV50

〈MP消費軽減Ⅲ〉LV1


残りBP1 SP565


空きスロット1


スキル石

〈武器作成・斧〉〈治癒魔法〉〈上位魔法・快癒〉


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