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女神の正体。 1




「ねっ、ねっ!お願い!」



キッチンの片隅に忍び込んだリーリアは

一人の若いキッチンメイドを捕まえて

"本日のイタズラ"の作戦を伝えている。



パンっと両手を顔の前で合わせ、首を傾げた。

それでも尚、うーん。と本気で困ったようすの

キッチンメイドにリーリアは 最後の"呪文" を囁く。



「じゃあ 私、つまらないから

ちょっとだけ外に…」

「かしこまりました!お嬢様!

こちらでご用意致します!」

「本当っ!!?嬉しい!」



まるで本当に魔法にかかったかのように、

キッチンメイドは了解を出した。

困った様子を通り越し、

何故か半泣きといった様子だが、

リーリアはお構い無しに瞳を輝かせて作戦の実行犯を

作り出したことを喜んでいる。




「じゃあお願いねっ」



イタズラに巻き込んだ哀れな実行犯を

キッチンに残し、彼女は急ぎ足で

自室に戻った。

もう少ししたら侍女が朝の支度をするため

訪れるであろうから、

ベッドで寝息を立てる必要がある。

勿論 フリだけれど。



生まれた時から住んでいるこの屋敷に

リーリアは 両親よりほぼ監禁されるように

育てられている。




箱入り娘どころの話ではない。

もはやここは檻である。

それもまるで猛獣を閉じ込めるかのような。



仮にも伯爵令嬢である自分が

まさか檻入り娘として

人生を歩むことになろうとは

幼き頃には想像もしていなかったが。





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