S3
コロ助愛してる(皮肉)はいどうも、ユリアラスです。退院してから3回しか家出てないのにコロ助になりました。もう熱は下がったので元気です。多分うつった場所も分かってるのでもう当分外の危険を浴びたくありません。電車こわい。
以上、3回の外出のうち資格の試験を受けに行き、乗る電車を間違え試験を受けられなかったユリアラスでした。半年後って…萎えたわ
「でね、カーン爺さんが腰やったらしくてね、ポーション欲しいらしいよ」
「わかりました。買い出しついでに様子を見てきます。」
午後、子供たちが昼寝の時間になったら、私達シスターは今度は家事の時間だ。たまにこのような外での用事も含まれるが、月一ペースなのでほとんどないと思っていいだろう。
「子供たちが起きるまでに帰ってきてね~私ひとりじゃ捌ききれないからさ。」
「はい。ではいってきます」
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旧ガブリエル伯爵領都ロンデルの郊外にあるこの町は、平和そのものを現したものだろう。何をするにも困らない町、それがこの町を評価するときによく使われる言葉だ。この町に住む人たちは温厚な人が多い。そのおかげかあってかご近所付き合いが多い。今回の用事はそのご近所付き合いが功を奏した?と言っていいだろう。
「カーン爺さん、私です。シスタースィリブローです。ポーションもってきましたよー。」
「おう、シスターの嬢ちゃんか。よく来てくれた。お茶を出すから上がってくれや」
「もう、シスターの嬢ちゃんだと私たち全員そう呼ばれるので、名前で呼んでほしいって前に言ったじゃないですか。」
「カッカッカ!そいつはすまねぇな。年老いた老骨は人の名前を思い出すのに時間がかかるからな。それをごまかすために役職で呼んでるんだよ。」
「もう、お邪魔しますね。…何度来ても思いますが趣がある家ですね。」
「趣があるなんて学のあることを言うんだな。ただのツタで覆われた家なのに…」
「一応それなりの出身ですから。時折出していかないと、そのことすら忘れられそうになりますから。」
「はぇー大変なもんだな…っとお茶くみ終わったぞ。ほれ召し上がれ。」
「ありがとうございます」
出されたのは透き通るような赤をした紅茶だった。私レベルになると飲むだけでどこの産地が使われているか分かるが、この話題で会話が弾むのは貴族や豪商などといったお金のある人たちだけだ。なのでここはあえてアクションをせず普通に楽しむとしよう。
「はぁ、おいしい。ありがとうございます。お茶までいただいてしまって。」
「どうってことないよ。話し相手がいないと暇で暇でしょうがないからな。」
「あら?美少女シスターとお話ししたがるなんて…高いですよ?」
「ガハハハッ!そいつは違いねぇ。そんじゃ美人シスターと話したからお代に少し色付けとくか」
「あらお上手。おっと、忘れないうちに、はい依頼のポーションです。」
「ありがとな。はいお代の2割増しの代金だ。」
「毎度ありがとうございますね」
「そんで老骨の話に付き合ってくれるか?」
「子供たちが起きるまでに買い物を済まさなければいけないので、その時間までだったら」
「そんじゃ、老骨の話に付き合ってもらうか」
カーン爺さんの話は過去の教訓などの話が多い。なんでも自分の経験した失敗談を聞かせることで、若い人に同じ間違いをして欲しくないのだとか。シスターの私より話し方がうまく話しの展開も上手く練られていて、少し複雑です。
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「ただいま戻りましたー」
「お帰り、シスタースィリブロー。カーン爺さんどうだった?」
「腰以外は元気なおじいちゃんといったとこかな。子供たちは起きた?」
「まだ寝ているわ。さっさと夕飯の仕込みを済ませちゃいましょうか」
「ええ、そうね。」
それからシスター一同でせっせと仕込みを済ませあとちょっとで仕込みが終わるという時に子供たちが起き始めた。こうなったら仕込み班を2分割し半分を子供たちにあてなくてはならない。ということで私は子供班にまわった。
「ねぇねぇ、シスタースィリブローふるいえほんみつけた。これよんで。」
「……あら?こんな本うちにあったかしら?どこで見つけたの?」
「ほんだなのおくにかくされてた。わたしおたからのほんみつけた。」
「そんなとこに隠されていた本なのね…ってこの内容…子供が理解できるかしら?」
「わたしりかいできるもん!らいねんからねんちゅうぐみのおねえさんだもん」
「ええ、そうね。じゃあ読みましょうか。タイトルは『忠義故の狂気』」
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