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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
草原の国へ帰ろう!ドワーフの国旅行編
33/363

8月8日 ホビット王とイリス王女からの手紙  もう仕方ないから実力行使することにした

 

 おそらく平成26年8月8日

 剣暦××年7月8日


 ホビットは人間の真似をしたがる習性を持つ。

 だから、僕が今まで聞いたことのない歌を歌った時、あんなにもウケがよかったし、皆真似した。与作や青いイナズマが世界中で歌われるのも、その結果である。

 意味もわからず『ミッショデゴザル』という言葉を使いたがる黒装束のホビット達も、きっとこの世界に漂着した異世界人の真似をした結果なのだろう。


 ……忍者か? 忍者なのか?



 そして、昨日の夜。ホビット王ハパナ・ムーンスレイブからの命を受けた、6人の黒ずくめの小人ホビットが、僕の脱獄を手助けしてくれた。

 そして、王様からの手紙には、草原の国の内情について知りうる限りの情報を書き記してくれていた。


 もちろん、ホビット語は読めないので、ジンさんが代読。


 要点はまとめると5つ


1・僕が草原国王の依頼を無視して小人の国に旅立ち、行方不明になったことで、世界廃滅主義者のスパイだったのではないかという容疑がかかる。僕を殺すべきという意見が主流になっている。


2・僕の味方をしていた人も異人も、失脚したり同じく容疑をかけられて、王都から逃げ延びている。つまり、王都には味方はいない。


3・ホビット酵母は、カンテラとその一味が勝手に持っていったということにしたから、よろしく(外交的な意味で)


4・イリス王女は、危険思想に毒されているとして、居室に軟禁されている。


5・小人の国ムーンスレイブは、僕を迎え入れる準備はできている。いいから逃げてこい。




 もう、それしかないかなと思い、脱獄して、国境線を夜通し歩いていると、見たことのない星座の向こう側から魔女が一人飛んできた。


 魔女郵便だった。



 イリス王女からの手紙。


 慌てていたのか、荒々しい筆跡の剣祖共通語で短い文章がしたためられている。


 これは、ちゃんと自分で読んだ。


 脱獄逃亡中なのに明かりは危険だと言われたけれど、どうしても今読まなくちゃいけなかったから。



 要点は4つ


1・連絡が遅すぎだ阿呆

2・料理人アレグロは同じくスパイ容疑をかけられて国を追われているが、研究報告した通りのホビットパンを作ってみせれば、料理研究のために旅しただけの料理馬鹿だと証明できるはずだから、何としてもホビット酵母を持って帰ってこい。

3・生きていてくれて本当によかった。もし、本当にどうしようもない状況にいるのなら、何も気にしないでいいから、逃げろ。

4・イリス・グラスフィールドは無事だから、気にしないで。





 ※※


「ジンさん、このホビット忍者さんに、伝えてくれない? 急用できたから、草原の国王都に行くって。もちろん、忍者さん達は来なくていい。ホビットは、この問題にかかわるべきでないから」

「それは構わないが……こいつら、そんなこと言っても多分ついて来るぞ?」

「その時はその時、ということで」

「わかった、伝えるだけ伝えよう。けれどカンテラ一つ確認するぞ? まさか、俺にまで来るななんて言わないだろうな」

「今更言わないよ」

「なら、いい」




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