10月11日 ドワーフの国 しばらく日記書けないかも
おそらく平成26年10月11日
剣暦××年9月11日
ドワーフの国バーンスタイン
斧の町
早速、オークの国に帰ろうと旅支度を整えていると、なんとピコちゃんまで斧の町に着いた。
よほど急いで来てくれたのだろう。
肩で息をきらしながら、懐から一通の手紙を取り出して
「ミ、ミッショデゴザル」
いや、それホビット忍者の真似ですがな。
しかし、ピコちゃんは剣祖共通語も日本語も知らないから、意味が伝わりそうな言葉を、頑張って選んだんだろうな。
で、その手紙と言うのが、ホビット王ハパナ陛下からの親書。
開けて読む。
要約「手紙の件、了解した。誰にも見つからない場所に、オーク石の欠片は破棄してやろう。ただし条件として、あの欠片の中で、手ごろなのを一つ、指輪にしてホビット国にくれ。家内にプレゼントするから」
……。本気で言ってるんだろうか。
ジンさん、ユキくん、リーヨンちゃんと協議。
この際、渡すことにした。まさか、ホビットの王妃がオーク秘宝の欠片から作った指輪を持ってるなんて誰も想像せんだろう、ということで。
早速、ぐーすか満足そうに寝ている宝石細工師を叩き起こして、もう一個作ってもらおうことに。
ああ、僕らもひどい奴だ。
……。でも待てよ。
もしかして、僕達もまた三日寝ずに作業手伝うということか?
多分、またしばらく日記書けないかも。