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18.「ブラコンヤンデレ予備軍を発見したよ!」

「それに彼女1人で、あの変な国が倒せるわけないじゃんねぇ?カイル団長もついに盲目した?」




「嘘など言っておりません!事実、彼女は…!!」





熱くなりそうだったカイル兄上の服の裾を掴んで引く。それ以上、言わなくても事は収まる。もう既に、第三皇子は飽きたようにしているのだ。





「手合わせを願えるかい?」




「私で良ければ何なりとお申し付けくださいませ」




「あぁ、もう!!分かってませんね!?」




「――私に勝てるのは、ただ一人でございますから」





私が刀を使う理由が、そこ―勝利―にあるだけだ。他の、何人にも負けれない。私に勝てるのは、彼だけなのだ。ずっと昔、それこそ前世から決まっている。





「…言うね、君」




「何とでも仰いませ」




「なんか、性格変わってないかい?」




「…翔陽様がお相手になさるからですよ」





カイル兄上が私の頭をスパッと叩く。地味に痛い。良い音がしただけに痛い。いい加減にしろ、と言うことだろう。まぁ、気が立っていたのは事実だ。叩かれたし、意識は大分戻って来た。





侍女の私、そう。





私はアマルティア様に仕える侍女なのだ。





思い出した。カイル兄上の群青色の瞳に見つめられながら、私はふっと唇に笑みを刻む。





「他の怪物たちが集まり次第会議を始めたいと思います。参加なされますか?」





「え?何いきなり」




「あぁ、そうだな。翔陽様も参加なされては如何だろうか?政治の為になる会議には、一寸たりとならないと思いますが、参加する価値はあるかと思いますよ。アマルティア様も参加なされますし」





「…アマルティアも?」






訝しむ様に寄せられた眉。今は眠っているアマルティア様だけど、怪物たちが近くに集まれば目を覚ます。






何事もなかったかのように。





そして、アマルティア様の声で召集を掛け、会議が開かれるだろう。まぁ、まずは身なりを整える為にお風呂に入らせて貰うが。勿論、私も入らなければ流石に汚い。





「アマルティア様はエノクの宝、廃れさせること以前に原石から輝石へと移ろわなければなりません。それが会議に必要になること。この先の、輝かしい未来の為に必要になることです」






「…要は、彼女が君たちをまとめるんだろう?」





「そうですね、要約すればそうなります」






「良いよ、アマルティアが出るなら僕も参加してみよう。他に我が国から参加する者はいるのかい?」





「予定は未定でございます。が、恐らく陛下と宰相殿は参加なされるでしょう」





「二の兄上と海燕が、如何にもくだらなそうな会議に参加するって?寝言も程ほどにしろ」





「寝言とはとんでもございません。下手すれば国に関わる問題になるかもしれませんので」





「…ねぇ、もしもこの場で出て行けって言ったらどうする?」





また、第三皇子の碧眼が仄かに暗い色を見せる。だが今度は引き摺られない。私ははっきりとした自我を持って第三皇子を見る。




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