オマケ 君は何を持って最強と為すのか
「晴近様、ずっと疑問に思ってたことがあるんですけど」
「なに?」
「私の【最強】の話です。もしかして、晴近様と私の最強の定義って違うのかなと……」
「あー……。ごめん、実は再会した時から俺の脳内でフィルター処理しちゃってて」
「?? フィルターですか?」
「武力って言いたいのは分かってたんだけど、ついついね。どういう内容か聞いておきたい?」
「是非」
「じゃあ回想がてら、お聞かせしよう」
◯
『全然良くはないですけど……。はい、晴近様の仰る通り、お父様の権力を利用して会いに来ました。晴近様がくれた神威武装のお陰で、天界で【可愛さ】最強になったんです!』
『【可愛さ】最強……なるほど。あ、そういえばテイムされる約束だよね?』
◯
『いやいや、命をとる訳じゃないから。死ねって命令することもないし、安心してよ。よろしく、俺の【可愛さ】最強兵器』
『自分で【可愛さ】最強とは言いましたけど、アッサリ受け入れるんですね』
『むしろアリア以外に【可愛さ】最強はいないと思う』
◯
『ええええ……。天界で【可愛さ】最強って自負しちゃいましたけど、なぜか勝てるビジョンが浮かばないんですが……』
『それは大丈夫。【可愛さ】最強は間違いなくアリアだから』
◯
『はい。晴近様の【可愛さ】最強兵器として、放っておけません!! 何より私の晴近様を傷つけようだなんて、万死に値します!!』
『アリア……。気持ちは嬉しいんだけど、それは出来ない』
『晴近様!? なんでですか! まさか、私の【可愛さ】最強が口だけとでも!?』
『いや、アリアが【可愛さ】最強なのは純然たる事実だよ。これはそういう問題じゃないんだ。雑魚ならともかく、強敵を相手に女の子を前線に送って、自分は後ろでのうのうと観戦する。それは、俺のポリシーに反するんだ』
◯
『当然です、お父様。そのための【可愛さ】天界最強です』
◯
『あ、どうもご丁寧に。晴近様の【可愛さ】最強兵器、アリアです』
◯
『あの、晴近様。私、【可愛さ】最強っていつも言ってますけど、晴近様に勝てる気が全くしないんですが……』
『アリア、俺何回でも言うよ。【可愛さ】最強はアリアだ、絶対にアリアしかいない』
『そ、そうですか? 私、【可愛さ】最強ですか?』
『間違いなく【可愛さ】最強だね、確信してる。それよりもアリアには聞きそびれてた事があったんだった』
◯
「なんでいま言葉を濁したんです? 晴近様、私、【可愛さ】最強ですし平気ですよっ」
◯
「やはり!! 私が【可愛さ】最強だからですね!!」
「いやー……実は今回それは関係ないんだ」
「あれ? ではどうして」
「確かに【可愛さ】最強ではあるんだけど。連れて行く理由は俺の神威武装」
◯
「具体的に言うとこんな感じだよ」
「いやあぁぁぁ!? とっても痛い存在と言いますか!! 自分の発言じゃないはずなのに、すっごく恥ずかしいです!!」
「俺にとっては武力なんかより、それが一番の支えになるんだよ。まさしく俺に特攻の【可愛さ】最強兵器だ」
「は、晴近様……!」
結局、この二人にとっては関係を温めるための茶番でしかないのだった。
よし、主人公の謎やポテンシャルは残しつつも
オチをつけまして。
危うくそのまま長編にするところでした。
前の長編も投稿か、改稿をせねば……。




