28/36
第十二節 騎士の決意 1-1
身構えるダニエル。
重い空気が辺りを包む。
相手は以前、貨物列車の停留所で二人の逃走を阻み、右頬に一生消える事のない深い傷を刻み込んだ男。
騎士の訓練を受け、国王の命によりアンの……いや、名も無くその存在すら世界から葬り去られた哀れな王女を監視するために送られてきた一人の騎士。
冷たい汗が頬に伝う。
どう足掻こうと、太刀打ちできるはずがない。
背後で、不安そうにすがり付くアンの気配だけが辛うじてダニエルの心を奮起させた。
身構えるダニエル。
重い空気が辺りを包む。
相手は以前、貨物列車の停留所で二人の逃走を阻み、右頬に一生消える事のない深い傷を刻み込んだ男。
騎士の訓練を受け、国王の命によりアンの……いや、名も無くその存在すら世界から葬り去られた哀れな王女を監視するために送られてきた一人の騎士。
冷たい汗が頬に伝う。
どう足掻こうと、太刀打ちできるはずがない。
背後で、不安そうにすがり付くアンの気配だけが辛うじてダニエルの心を奮起させた。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。