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第十一節 希望と絶望 1-2
暗闇が徐々にその勢力を増し、辺りを照らす月の光も頼りなくなった頃。
馬車は、その車輪の歩みを止めた。
警備の者たちが、焚き火の準備を始める。
どうやら、この場所で野営をするようだ。
囚人を同行させている手前、宿に泊まる事を避けたのだろう。
食事の準備が整うと男が一人、馬車に駆け寄る。
前よりも少し老けたマール監獄長が、威厳に満ちた面持ちで姿を現した。
無言の食事。
その間、馬の手入れをする者、馬車の入り口の前に立ち塞がる者。
それぞれが、持ち場を離れない。
やげて、馬車での移動で疲れたのだろう。
マール監獄長は、食事が終わると早々に客室で引き下がった。




