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仮面の少女  作者: KUROKO A
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第十一節 希望と絶望 1-1


その日は、とてもよく晴れた一日となった。


いつもと同じようにラッパの音が微かに聞こえた。


本当に、今日この日に監獄長の退官が行われるのかと思うほど静かな一日だった。


やがて、太陽が西の空から姿を隠す頃。


静かに鉄門が開いた。


一台の馬車と三名の警備兵。


囚人の護送をする割には、意外と人手が少ない。


馬車には鉄製の二つ分かれた客室が設けてあり、片方には窓すらなく堅固な造りとなっている。


ゴトゴトと重い音を伴いながら深い轍の跡を刻む。


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