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仮面の少女  作者: KUROKO A
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第九節 決行と代償 1-1


「お前、なにを考えているんだ?」


少し慌てた様子でジョンが駆け寄ってくる。


その日は、月明かりが微かに地上を照らす程度の闇夜の中。


明かりを消した部屋の中、黙々と何かを作り続けるダニエルにただならぬ事を感じたのだ。


「ジョン、今までありがとう」


それは決意に満ちた口調だった。


「俺は決めたんだ」


凛とした表情でそう言うと、暗闇のなかに姿を消した。


「困ったな……このままでは」


ジョンは、苦々しい表情で淡くそびえ立つ塔を眺めた。


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