第十一話 小さくても、力になりたくて
「なんな、なんなななー」
「そうだよー」
「コトバガツヨイゾー」
「お、悪口?」
「んなん!」
「違うよー」
ウロの笑みにラリマーとレンが揃って首振ってる。悪口じゃなくてもなんか言ってはいたよね?多分説明できないタイプの何かを。俺はレンの言葉を翻訳できないから分かんないけどさ。
「みみみ」
「んな……んななん?」
「みー」
「なんて?」
「ワカンナイ」
「まぁた圧縮言語してるし……」
みうの言語が分かったら誇って良いと思うよ。うぱーほどじゃないけどみうの言語を解読する難易度も相応に高い。うぱーよりはマシ……そりゃ鳴き声が混じるうぱーに比べたら全員マシだよ。
「ていうか……騒動の最中はずっと小さいのは全員ここにいたはずじゃん、抜け出したってこと?」
「ぷ?」
「流石にそんなことはさせてないよ」
「え、じゃあ魔術……?」
「ふふふ」
あ、誤魔化す気だ。とあも全力で誤魔化す気らしくて説明は望めそうにない。ちらりとみうの方をみたけどにこやかに流された。……多分魔術の類でなんかしたんだろうな、本当に知らなかったらもっときょとんとした表情を浮かべる筈だし。
「……たぁて、あぁいと?」
「うん。言わないよ」
「……あいあと!」
「みー……」
「あいあ……」
なんか……みうとれおが若干呆れたのは分かったぞ。何言ったんだとあは、というか、何があったらそんな二人に呆れられるような会話があそこから展開されるんだ。
「せーらん!」
「ん、冬音じゃんどうし……ゆきも?」
「ゆ!」
「たおす!」
「……は?」
唐突に室内に入って来たと思ったら、訳の分からない宣言したなコイツ……。普段ちょくちょく手合わせというか、遊んではいるから実力差くらいは知ってるだろうに……ゆきに飛びつこうと両手両足をばたつかせるうぱーを解放してから、取り敢えず冬音を座らせる。
「一応聞くんだけど、本気?」
「ン!」
「勝てないでしょどう考えても」
「しょくい、なぅ!」
「職員に?」
「ゆん!」
「ぴょお!」
職員……あ、つまり夏音と一緒に働きたいってこと?だからってなんで俺にケンカ吹っ掛けて来たんだろう……と考えてまぁ力を示すためか、と納得する。
「別に俺じゃなくてもいいでしょ。というか戦闘訓練プログラムをやれ」
「?」
「ヤッタコトアル?」
「なさそう」
「あーい」
「少なくとも俺は教えてないけど」
「あ、ないんだ……」
てっきり誰かしらが戦闘してるのを見たり、体験したりしてるもんだと。でもそうか……確かに冬音を訓練室に連れて行くことって早々ないからな……大雅が軽い訓練をしてるのは知ってるけど、まだそこまで本格的なことはしたことなかったんだ。
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