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B.B.  作者: 浅野エミイ


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Vol.5 SACRIFICE~生贄~ 

 僕らは「TEAR‘S」が入っているビルの前に集まっていた。姉貴がベーシストを見つけてくれたのだ。といっても、まだ交渉はしていないので入ってくれるかはわからないのだが。ただ、ハルの出した条件、『うちの学校の在校生』という点はクリアしている。


 今は「SIN」というV系バンドに加入しているらしい。僕らはそんな彼の腕前を見るために、今日集まったのだ。


「一応、倫のお姉さんに挨拶しておくか」


「えっ、いいよ! 全然」


 ハルの申し出に、僕は首を振った。


「でも、ベーシスト見つけてくれたんだよね。やっぱり挨拶くらいはした方がいいよ」


 こんな時だけ礼儀正しい子だ、舞くんは。確かにバンドをやるにあたって、挨拶はかかせない。そんなことはわかっている。でも、自分の身内を友達に紹介するのって、なんだか恥ずかしい。


 僕がうだうだ言っているうちに、他のメンバーは姉貴が事務所にしている二階へ上がっていった。しょうがないので、僕もあわてて追いかけた。


「失礼します」


 ドアを二回ノックして、「はぁい」と声が聞こえたことを確認し、ハルたちは事務所に入っていった。


 二階には、ファミリーカットの安い美容室と、TEAR‘Sの事務所が入っている。事務所といっても、デスクとキャビネット、それに壁に貼り付けた様々なバンドの写真があるだけの六畳ほどの狭い部屋だ。僕らが部屋に入ると、一気に人口密度が上がった。


 姉の理マコトは、回転イスに座ってノートパソコンをいじっていた。


「姉貴、右からギターのハル、ボーカルの舞くん、あとユーイチくん」


 僕は簡単に皆を紹介した。


「きっしー先輩のお姉さんって、めちゃくちゃ美人だね!」


 舞くんが顔をちょっとピンクに染めて、喜んでいた。僕は身内なのでその辺の感覚は分からないが、一応これでも去年のS大ミスキャンパスだったらしい。でも、性格はめっちゃ男勝りである。


「倫の姉のマコトです。何か学校でテロでも起こしそうな勢いなんだって?」


 ニヤニヤしながら、絡んでいく。僕、そんなこと言ってないんですけど!


「まぁ、そんなところです」


 ……って、そこは否定するところだろ、ハル。僕は心の中でツッコミを繰り返していた。これだから身内を紹介するのって嫌なんだ。


「あと、舞くんだっけ?」


 ストレートの髪をかきあげ、舞くんを見つめる。恐ろしいことに、この仕草で落ちる男がかなりいるらしい。どこがいいのか全くわからん。


「かわいいわね。ちょっとお姉さんについてきてくれない?」


「え……は、はい!」


「おい、舞!」


 舞くんはすっかりあの魔女の虜になっているようだ。ユーイチくんが制止するも、聞こえていないらしく、フラフラと姉貴についていってしまった。


「ちょ、貴志川先輩! お姉さん、どういうつもりなんですか! 高校生をたぶらかせて」


「あー……あれはいつもの悪い癖だと思う」


 僕の経験から言えば、多分ユーイチくんの想像するような、いかがわしいことはしていないと思う。ただ、舞くんがどんな顔で帰ってくるか心配だ。


「や、やめて! やめてよぉっ!」


 隣の部屋から舞くんの叫び声が聞こえる。


「アレ、大丈夫なのか?」


 ハルもさすがに心配したのか、僕に訊ねてくる。大丈夫だとは思うけど、舞くんはあの調子だと相当いじめられているな。


「うぁぁぁん!」


しばらくすると、泣き声と共にドアが開いた。そこから、ふわふわやひらひらがいっぱい付いたゴスロリワンピースを着させられ、挙句金髪ウイッグとメイクまでされた舞くんが、半べそで出てきた。


 そう、姉貴の悪い癖というのは、なりふりかまわずかわいい系男子を無理やり着飾ることだったりする。ライブハウス経営者という立場を利用して、これまで何人の方々が犠牲になったことやら……。


「男だったら泣かない!」


 後ろからいい汗をかいて出てきた姉貴が、舞くんに喝を入れた。自分が元凶のクセに。


「もうお婿にいけない……」


 舞くんは、床に座り込んで本気でへこんでいる。


「ほ、ほら舞、すごいカワイイよ。本当の女の子みたいだし」


 ユーイチくんがフォローを入れるが、完全にそれは逆効果だと思う。


「俺、女じゃないもん」


 やっぱり、今の言葉でますますへこんだ。どんどん落ち込んでいくのが見ていて分かる。


「舞……。武道やってるのに女性に抗えないとか、そんなことないだろ?」


「えへ☆わかった? ま、武道は暴力のためにあるわけじゃないけどもね」


 なんだ、演技だったのか……。紛らわしすぎる。しかしながらユーイチくんのいうことも、あながち間違っていない。確かに舞くんはそこら辺の女の子より相当かわいく見える。元々女顔ってこともあるけど、特に金髪のウイッグが、舞くんの魅力を存分に引き出している。そういえば、初めて舞くんを見かけた時、彼は金髪だったんだよな。それを結局ゴリ山に黒く染められて。


「どうよ、私の作品は! 傑作でしょ?」


 姉貴は舞くんがへこんでいるのを気にせず、ふんぞり返っている。


「マコトさん、素晴らしいです」


 ハル、頼むから真顔で姉貴を増長させるようなお世辞は言わないでくれ。確かに舞くんはかわいいけれど。


 褒められて上機嫌の姉貴をキッと鋭い目で見た。姉貴はそれに気づいても余裕で笑っている。


「一応これは考えあってのことなのよ?」


 にこっとして、流し目で僕を見た。


「今日はV系バンドのライブだし、そういう格好の女の子が多いはずだから、ね。南総里見八犬伝でも主人公は女装していたのよ?」


 それを聞いてハルは気がついたように姉貴を見た。


「八犬伝はともかく、確かに男四人で行ったら、痴漢とかナンパに間違えられそうですね」


 なるほど、そういうことか。変ないざこざは、経営者としても迷惑なだけだし、僕らも巻き込まれたくない。でも、舞くんだけ女装でも僕ら三人そのままだったら、あまり変わらないんじゃないか?


「まさか……」


 僕は姉貴の本当の目的に気づき、やばいと思った。が、時すでに遅し。


「さすがに倫も気づいたようね。ちゃんと皆に合うような衣装を用意しておいたわよ」


「えっ?」


 ユーイチくんが固まった。言っている意味が分からないといったようだ。というか、頭の中が完全にフリーズしてしまっているらしい。ハルの方は比較的冷静だ。


「経営者様が言うなら仕方ない」


 そう言って、ハルは姉貴と一緒に隣の部屋に行った。僕らも仕方なく、姉貴たちについていった。




「なんで僕までこんな目に」


「ユーイチも似合ってるよ」


 いつもはユーイチくんにフォローされたりしている舞くんだったが、今だけは立場が逆だった。


 結局舞くんとユーイチくんだけ女装することになった。僕とハルは、さすがに身長的にアウトだったらしい。僕は一八〇センチで、ハルは一七八センチ。ゴスロリ特有の高いソールを履くと、とんでもなく目立ってしまうということで、スタッフTシャツを着てごまかすことにした。今日ほど自分の身長が高かったことに感謝したことはない。


 ユーイチくんも身長は一七〇センチくらいあるんだけど、やっぱり女の子は二人いた方がいいって姉貴がごねるものだから、彼には本当に悪いけど、女装してもらうことにした。


 でも、意外にユーイチくんも舞くんほどではないが似合っていた。舞くんのふわふわスカートと対照的に、パンキッシュなスカートで格好よく仕上がっている。舞くんが『カワイイ』としたら、ユーイチくんは『キレイ』だ。どちらも男に使う言葉じゃないかもしれないけど。


 四人で会場のある地下まで、階段で降りていく。スタートは午後六時からだが、すでにフロアは女の子のお客さんでいっぱいだった。僕とハルは一応スタッフとして紛れ込んでいるが、舞くんとユーイチくんはお客のフリをしているので、ドリンク券をカウンターで引き換えてもらっていた。


 二人がドリンクを持ってくると、フロアの後ろの方に移動した。本当は前の方でベースのプレイをよく見たいのだが、ファンの女の子を押しのけていくのは気が引ける。というか、正直恐い。案外男のファンよりも、女性のファンの方が攻撃的だったりするからたちが悪い。


 今日は『SIN』のワンマンライブということもあり、やっぱりほぼ全員が女性客だった。姉貴の言うとおり、スタッフTシャツを着ている僕らでさえも、男というだけでちょっと目立っていた。


「『SIN』ってどんなバンドなんですか?」


肩までのウイッグを気にしながら、ユーイチくんが尋ねた。


「姉貴から聞いた話だけど」


 そう前置きをし、三人にしか聞こえないくらいの小声で、僕は話し始めた。


 『SIN』ってバンドは、インディーズシーンではかなり人気が高いバンドで、ワンマンライブも小さいハコだが、結構回数をこなしている。メンバーはボーカルのシノブ、ギターのケン、ドラムのカツミ、キーボードのリュウイチ、そしてベースのリョウの五人で構成されている。


 特にボーカルのシノブは人気があるんだけど、毎回ライブ中に、『生贄』としてファンの女の子一人を指名し、ライブが終わった後、『お持ち帰り』してしまうらしい。


「要するに、女癖の悪いバンドっつーことだ」


 退屈そうに壁にもたれながら、ハルが言い切った。それを聞き逃さなかったらしい女の子数人が、僕らを睨みつけてきた。やっぱり女の子は恐い。


 しばらくフロアはざわざわしていたが、時間になると一気に暗くなり、ライトがステージを照らし出した。


「キャーッ!」という女の子の悲鳴に似たような大歓声の中、バンドメンバーがステージに現れた。僕らの目当てのリョウは、前髪が長いのかゴムで留め、V系っぽくゴシックなシャツに黒いパンツでキメている。他のメンバーも黒尽くめだ。メンバーが揃うと、少しの沈黙をおいて、『ジャーン』と大音量が僕らの耳に響いた。


 ボーカルのシノブが「ワン、ツー!」と叫ぶと、演奏が始まる。女の子達がヘドバンしている中、僕らはじっと舞台左手のベースを見ていた。


 ベース自体、そんなに難しいテクニックは使っていないが、ドラムとの呼吸がぴったり合っていて、安心して聴ける。ツー・フィンガー奏法を使っていて、きれいなフォームだ。僕はあまりベースを詳しく語れないけど、目立っていないのにちゃんと存在感があるっていうのかな、


 リョウはそんなベースの弾き方をする。いいプレイヤーだなと思った。


 二曲終わったところで、MCに入った。


「罪深き人間よ、漆黒の館へようこそ」


 シノブが話し始めた。かなり独特なMCだな。今時こんなMCってアリなのか?


「今宵は曇天だが、私達の力で満月を引き寄せようではないか!」


 女の子達はキャーキャー叫んでいる。すごいノリだ。僕らはというと、舞くんはステージに釘付けだし、ユーイチくんは何だか奇妙な生き物でも見るかのような目つきをしている。肝心のハルはというと、ずっと睨みつけるようにベースのリョウを見ていた。


「さて、満月を呼ぶための生贄をこの中から選びたいと思う」


 フロアがざわめき始めた。これが姉貴の言っていたやつか。「私を生贄にしてぇー!」という声が、あちこちで上がっている。


 シノブは舐めるようにフロアを見渡してから、叫んだ。


「そこの金髪! お前が今日の生贄だ!」


 シノブがこっちを指差している。その先には、金髪ウィッグをつけた舞くんがいた。


「えぇっ!」


 いきなり指名された舞くんは、あまりに突然なことだったので、ユーイチくんに目で助けを求めた。だが、ユーイチくんもまさか舞くんが指名されるとは思っていなかったようで、目を白黒させている。こんな冷静に実況しているが、僕も半ばパニック状態だ。周りの女の子達の嫉妬の目も恐い。どうしよう。


「待てよ!」


 そこで一声上げたのが、ハルだった。


「お前、誰だよ」


 マイクを通して、シノブの声がフロアに響き渡る。


「こいつは俺のバンドのボーカルだ。欲しけりゃ俺らと勝負しろ」


 突然の爆弾発言に、フロアもステージも騒然となった。僕らも何が起こったのか、最早理解不能だ。


「もう一度言う。この女が欲しければ勝負しろ。こっちが勝ったら、そこのベーシストをもらうぞ」


 ステージでは、メンバーが何やらこそこそと話し合っている。そりゃそうだ。いつもの余興を潰された挙句、いきなり対バンを申し込まれたんだから。その上、勝ったらメンバーの一人を差し出せっていう、あまりにめちゃくちゃな話だ。


 しばらくするとシノブが再びマイクを握った。


「仕方ない、今宵は生贄を捧げずに我らの音だけを差し出そう。聴け、『MOON』!」


 ライブを進めることを優先した『SIN』は、次の曲に入った。僕らは当然ながら、姉貴にハコの外へつまみ出された。




 ハコの中の人口密度が高かったせいか、夜風が気持ちいい。


「あんた達ね、メンバー探すのはいいけど、他のバンドの邪魔しちゃダメでしょ!」


僕ら四人は姉貴からこっぴどく叱られていた。姉貴が怒るのも当然か。MCはぶち壊すわ、『SIN』ファンの前で「勝負しろ」とか言うわ、好き勝手し過ぎたからな。


「ライブが終わったら、ちゃんと『SIN』のメンバーに土下座しに行きなさいよ!」


 まだ叱り足りなさそうな姉貴だったが、バイトの子が姉貴を呼び出してくれたおかげで僕らは解放された。


 とりあえず、今日はもうハコには戻れないので、僕らは道路を挟んで向かい側にある公園で休憩することにした。


 近くのコンビニで肉まんとあんまん、お菓子類を買いこんで、夜の公園に向かった。噴水広場で四人がけベンチに座る。目の前の大きな噴水が、キラキラとライトアップされて、きれいだ。周りはやっぱりカップルだらけ。あ、でも今は舞くんとユーイチくんが女装してるから、ダブルデートに見えなくもないかな。あんまり嬉しくはないけど。


 早速肉まんを取り出した舞くんを見ながら、ユーイチくんはため息をついた。


「なんでこんな意地汚いヤツが、生贄に選ばれたんだろう。しかも、ファンの女の子を差し置いて」


「やっぱり見た目がかわいかったからじゃない?」


 苦笑いして、僕は買ってきたペットボトルのウーロン茶に口をつけた。


 肉まんをガツガツ食べている舞くんと、それを見てげっそりしているユーイチくん。二人は対称的だった。


「それよりハル、いきなり『勝負しろ』はなかったんじゃない?」


 僕はハルを責めた。そもそもメンバーがまだ揃っていないし、全体で練習もしたことがない。舞くんにいたっては、まだ人前で歌ったこともない。こんな状態で勝負なんて無理だ。


「あまりにも急すぎるよ」


「チャンスだと思ったんだがな」


 ハルも肉まんを取り出して、裏に張ってある薄い紙をはがす。


「考えてもみろ。今バンド組んでるヤツが、俺らのバンドに入ってくれる可能性なんて、薄いだろ」


「そうだけど……」


「そこで、勝負に勝って、こっちのバンドの方がいいってことを示せばいいんだよ」


 ハルは肉まんにかじりついた。簡単に『勝負に勝つ』なんていうけど、僕らが勝てるなんて保障もない。それに結局その話は無視されてしまったじゃないか。


 そう言いたかったのを察知したのか、ハルは僕が言おうとしたことより、先に答えを出した。


「終わった後、正式に対バンを申し込みに行く」


「えぇっ!」


 声を上げたのは、ユーイチくんだった。


「対バンって、本気ですか? 舞と向こうベースとを引き換えにするっていう……」


 保護者根性丸出しで、慌てふためいている。ユーイチくんは相変らず苦労性だ。


「もしかしたら、舞くらいじゃ済まないかもな。もっとおいしい餌も付けねぇと」


 話題の人物である舞くん張本人は、三個目の肉まんたいらげて、満足そうにしている。そんな本人をさしおいて、話はどんどん進んでいく。


「おいしい餌?」


 僕とユーイチくんは顔を見合わせた。


「MCをめちゃくちゃにされて、女一人差し出すだけで怒りがおさまると思うか? しかも、仮に向こうが勝ったしても、景品は女装した男だぜ。わりに合わないだろう」


 向こう側は、まさか女装した少年を生贄に選んだなんて思っていないだろうし、もしこちらが負けて、舞くんを差し出すハメになっても、遺恨が残るだけだろう。舞くんもおとなしく差し出される訳ないし。


「だから保険をかけとく必要がある。絶対喰らいついてくるような」


 そうは言っても、何を保険とすればいいんだ? 見当がつかず悩んでいると、ハルがこっちを見てきた。


「そういう訳で、倫、悪いな」


 いきなり前触れもなくハルが謝ってきた。用件も告げず、ただ『悪いな』って。すごく嫌な予感がする。


「俺らが負けたら、ノルマ無しでハコ貸してやってくれないか?」


「はぁっ?」


 僕はあまりのことで、周りのカップルが振り返る程の大声を上げてしまった。


 ノルマ無しでハコを貸すってことは、実質ノルマが達成できなかった場合、僕がその損失分を払うということだ。今、『SIN』はノリに乗っているバンドだ。ということは、ノルマが高めの日にブッキングしてくる可能性も高い。手伝う代わりにもらっているアルバイト代を全部差し押さえられるかもしれない。もちろん、姉貴に土下座も含まれる。つまるところ、僕にとって何の得にもならない条件なのだ。


「うぅっ……、それ、本気で言ってるの?」


僕は、肉まんを食べ終えたハルを、恨めしそうに見た。


「本気だ。要は勝てばいいんだし」


 人差し指と親指をなめて、ジーパンで拭う。


「『勝てばいい』なんて、簡単に言うけど、僕らの勝率なんて、ゼロに等しいんだよ?」


 勝てるわけないよ、とつけ加え、ベンチの下にあった石を蹴った。すると、突然ハルが立ち上がって、僕らの前に立った。


「甘えたこと抜かしてんじゃねーよ。やりもしないで最初から諦めんな。明日から徹底的に練習するぞ」


「でも、ベーシストなしでいいんですか? 壬生城先輩だって、まだ正式に加入したわけじゃないし」


 熱く燃えたぎっているハルに、ユーイチくんが水をさした。一瞬、冷めたようだったが、すぐに瞳を輝かせ、ニヤリと笑った。


「俺に考えがある。任せろ」


 ……ハルの考えは、いつもとんでもないことなんだよな。嫌な予感を胸に秘めながら、僕はあんまんを手に取った。

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