新たなる一歩#2
このストーリーがどう転ぶか
ep3
「もう3年もたつのか。」ため息をつくように言葉を漏らす。春の匂いを感じながら駅へと向かう。
電車に揺られていつもの景色を眺めほっとしている。春休み中は家から出ていなかったからか、そんな何気ない景色が、
懐かしく感じる。もう受験生になるのか、何も決めてないな。そんな焦りも感じている。
電車を降りてすぐ自分に向かって声がとんできた。「おはよぅ!」元気がないなりにのどを張った声だ。
彼は新田快斗「にいだかいと」身長178cm引き締まった体だけど、服の上からでも分かるテニス部で鍛えられた
筋肉が、肩見せまそうに閉じこもっている。さっぱりした髪型に透き通った青色をしている。
中学からの親友だ。昔から気がよく合う。朝が弱いのも相変わらずだな。
「おう」動揺した後ろに傾いた返事だ。「久しぶりだな」快斗が眠そうな顔で言う。
「そうだな」と、俺は眠くないのに空気を読んで眠そうな顔をした。「京介も元気ないな」快斗が、こっちの
顔をうかがいながら言ってくる。「そうでもないよ」と、適当に返事をした。
「そっかそっか」快斗も適当に返してくる。「それよりさ、あの噂ほんとかな?」快斗が欲しかった物を、
買ってくれると分かった子供の様な顔をしている。「何のこと?」噂?の事を知らないのもあるが、
なぜそんな顔をしているのか、それが気になった。「知らないの?」驚いた顔で聞き返してくる。その返事をする間もなく
「転校生の事だよ!可愛い女の子だといいな」と言いながら、さっきと同じ顔をしている。そんなことか、
そんな気持ちを心にしまい込んで「楽しみだな」と、ありきたりな返事をする。
ep4
そんな会話をしていると、校門につく。
昇降口まで行くとクラスが貼られていた。「何組かな?一緒がいいな。」と京介。俺は3年のクラスを眺める。
「あっ!」思わず声が出る。「あった?」「E組だよ俺たち」「達ってことは一緒か」「うん」京介が両手で
ハイタッチを求めてくる。よく女の子がやっているようなハイタッチだ、しかも男同士でかよ。
そんな感情が、俺の体を止めるには少し遅かった。
いつの間にかハイタッチをしている自分がいた。素直に嬉しかったからだろう。
それと同時に京介がクラスを見てにやけていた。つられて見ていたら、ひときわ浮いている名前があった。
「サーシャ・アレクサンドヴァ・ラクシュミー」そんな長い名前は嫌でも目立ってしまう。
「あれが転校生じゃないか?」京介が言う。「日本語喋れるのか?」名前を見た時に出てきた疑問を言葉に出してしまった。
京介が少し考えていた。「喋れるんじゃないか?」疑問形で答えを出してきた。分かるはずないのは冷静になれば分かった事だ。
「そうかもね。とりあえず教室いこっか。」「だな」
まだまだこれから進んでいきます




