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6.父の名は。―2

「でもさぁ、こうしてるのも雛に餌をやる親鳥みたいな感覚で、可愛いもんでしょ?」


「今すぐにでも巣から突き落としてやろうか? もしくはその辺でイモムシでも捕まえてきてその口に放り込んでやる」


「ちょ!? 師匠、目がマジなんですけどっ!? ストップ! ストップザ暴力!!」


 そんな不毛なやり取りを、二人が繰り広げていた時である。


「くるっぽー! くるっぽー!」


 突然部屋に飛び込んでくる一羽の鳥。

 驚いたタモンのスプーンの狙いが逸れた。


「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!! 目に熱々のスープが!! 目が!! 目がああああああああああああああああああああああああ!!」


「そんなことより、この鳥はなんだ? 一枚の紙切れを持ってきたようだが」


「そんなこと!? 失明寸前のオレに対しそんなこと!?」


 ヒーヒー言いながらも、ウォリは部屋を飛び回るその鳥をキャッチする。


「えーっと、コイツはハトフクロウって言ってな。普段から扉の森を巡回して、異世界ダンジョンを見つけるとその存在をオレに教えてくれる。こう見えても、生き物じゃなくて“魔遺物アーティファクト”なんだぜ?」


「ほう。つまり扉の森に、新たな異世界ダンジョンへの入り口が現れたというわけか」


「そうそう。んで、その位置は自動的にこの地図に描かれるっていう寸法だ」


 ハトフクロウが持ってきた地図を取ったウォリは、ふむふむとその内容を頭に叩き込む。


「入り口の大きさと場所から察するに、AランクかSランクかどっちか、まあオレにとっては雑魚ダンジョンだな」


「ほうほう。そして俺の目には、しっかりとお前が両手を使っているように見えるのだが?」


 しまった、とウォリはハッとした表情で青ざめる。


「ま、まあ善は急げって言うしぃ? 早速、ダンジョンの攻略に出発――」


「そうだな。善は急げと言うし、まずはお前にきっちりお仕置きしてから出発しようじゃないか」


 新たなダンジョンへの挑戦の前に、既に瀕死のHPとなるウォリであった。

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