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能力の優と劣  作者: 俊
一章:一学期編 (初年度)
9/182

[一章- 5:能力強化共有《Nect》]

評価、アドバイス、誤字脱字の指摘していただけると幸いです。

———引き込まれた路地裏

皆が想像する路地裏そのもののような所で

「よぉ、さっきのにいちゃん!」

そういったのは、先程ひなが追い払った男達だ。雫はかなり抵抗している、が解放されそうにない。

「ひな(あいつ)がいなくなるまでかなり待ったぜ。さぁ、おとなしくしな、さっきと違って、数の力は今は有効だぜ」

と自信満々な男に対して、一馬は一度深呼吸して

「あぁ。もし俺1人なら余裕で負けていただろうな」と男よりも、自信満々に言う。

「あぁん?勝てると思ってるのか?馬鹿か?テメェおとなしくしてろ」

と男。状況は1いや2?対3だ大人しくするのが懸命。

「雫!」

「わかった。にぃ!」

名前を呼ばれるだけで何をするべきかを理解した、雫は大きく叫ぶ、

能力強化共有(ネクト)!!」

その声が放たれると同時に世界の時が止まる。

いや実際に止まった訳ではない、一瞬という時間が何倍にも細かく分かれている時間を見ているだけだ。

一瞬でできることは少ない。したがって時が止まったような状況が生まれる。

時間が止まれば動きが、音が、思考が、全てが止まる。

体は動かないがそれを知覚する人が路地裏に2人。

一馬と雫だ。二人には一瞬が細かく分かれ止まったように感じる世界でも意識が残っていた。一馬と雫の頭の中で二人の意識が一つになる、一馬の頭に黒い何かが生える、一馬の瞳が雫と重なり、雫の意識が途切れる。そして世界の時が戻り始める。ありえないほど長い一瞬が終わる。

時が動けば思考が戻れる、動きが戻る、そして音が、全てが戻る。


———能力強化共有(ネクト)

能力者が対象者の能力を大幅に強化し、自らの能力、思考、身体能力、能力値などを共有する能力。

対象者との共有状態を安定にし強化する力を上昇させるために、角が生えると言われている。使用時、能力者は、対象者と

全てを共有するため意識が失われるが、使用中は、周りに非常に頑丈なバリアが張られるので襲われる危険性はない。文字どうりの一心同体となるわけだ。

現在、雫と能力強化共有(ネクト)できるのは一馬だけだある。


一瞬の間に一馬に黒い角のようなものが生えた。

そのことに気づいた男達は、

「なんだ?何しやがった!まぁいい数の力に勝てるほど強くなれるなんてあり得ん」

と状況を理解できないが余裕のある男。まぁ普通はそう思うだろう。

〔今回は、どうする?———にぃに合わせる、好きに暴れて〕

頭の中で会話する、兄妹。

「数の力に勝てる方法はある」

と冷静に放たれた、黒い角の生えた一馬の声は、一馬と雫の重なった声、いやどちらでもあるような中性的な声だ。

「なんだ?やってみろよ」

挑戦的な男の声を聞き終わると、一馬が男の視界から消える。

男が危機を感じ、能力防御壁(ディフェンス・ウォール)を展開しようとする命令が筋肉に届く一歩手前の


刹那


一馬が男を突く、その手には黒い短刀(といっても刃はないが)が握られている。

「先手を取って、数を減らす。そうすれば数そのものが少なくなる。さあどうする?」

その声を聞ききれないまま突かれた血を吐きながら男の意識は途切れる。仲間がやられ、怒った男が叫ぶ。しかし叫ぶより前に一馬が動く、男は気付かない

「テメェ!やりあがった…………」

またも一馬の一突き。男は最後まで言葉を発せずに泡を吹き倒れこむ。

「ほら、あと一人だよ、逃げるなら今だよ?」

残った男は恐怖のあまり動けない。

逃げないとみた一馬が攻撃行動を起こす直前。

「なんだこの状況は!」

図太い声が響く。


次回 新手《Newcomer 》

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