[三章-7:奇襲《Raid》]
一馬は獣道をどんどん進んで行く、しばらく進んで行くと悠一達は見えなくなっていった。一馬は書き留めるほども無いような事をレイと話していた。一馬は少し足の痛みで動きが鈍くなっていた。時々チラチラと見える気がするのはおそらく悠一霊体団から派遣されたイヤだろうと見える度に一馬は思った。
「目標捕捉、追跡を始めると先発部隊から連絡です」
と黒に赤の筋が通ったフードつきローブを着た男が上官らしき人に報告を行う。胸には龍の紋章がつけられていた。上官らしき人物は筆を止めて、何かを考えるようにした後、
「了解だ、俺達も向かうとしよう。どうだ?確証は得られたか?」
と尋ねる。
「いえ、確証は無いですが…………時折何も無いところに話しかけるような素振りを見せます」
「なるほど、先ほどの目撃情報と合わせれば……十分だな。急いで向かうぞ、他のものにも伝えてこい!」
と上官らしき人物が言うと、ローブを着た男は失礼しますと深々と頭を下げた後、急いで扉を開けて出ていく。それを見届けた上官は、
「我々の計画の実行するのに、もしあれがいれば邪魔になるかもしれん……確実に捕らえる」
と頬杖をつきながら遠くを見つめるようにして言った。
数十分歩いていると、どんどんと道が険しくなっていく。
「何か、道あっているか心配になってきたな」
とレイに話しかけるようにつぶやく一馬。しかしレイからの反応は無い。
「おーい、レイさん?」
【……おっと、済まない。一馬、少しおかしな気配がある】
と言うレイの言葉を聞き一馬は真剣な顔付きになり
(何の気配かわかるか?)
【この付近の整った龍脈とは違う、乱れた、悪意のある龍脈が近づいて来てる】
(……距離は?)
【およそ800m、このままいくと、接触までおそらく3分】
一馬が身構える、するとレイが焦ったように
【まずい、近くにもいるかもしれない】
(なんだと!?)
【……!有り得ない、後方の奴ら速すぎる!接触までおよそ1分いやそれ以下かもしれない】
(近くの奴の位置明確にわかるか?)
【……済まない、乱れた龍脈が近くにある程度でしかわからない】
一馬は周りを見渡し潜む敵を探そうとするも一切それらしき人物はおろか、人も動物さえもいない。一馬が再度レイに話しかけようとした、瞬間、
衝撃
一馬は飛んできた、黒塗りのダガーに肩をやられる。後ろによろめき木を滑るようにして地面に座り込む。一馬は痛みで肩を抑える。手を見ると血がべっとりとついていた。




