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先が見えない坂

「そして今日、ここでやるのは執務業務とメイド名物過酷な労働です。」


(メイド名物なんてあるんだ。)


「では、中に入りましょうか」

とルゥカさんは言い。


そして私達はルゥカさんの後に付いて中へと入っていった。


中へ入ると。


「おい、それはこっちだ」


「テメェ、さっきはよくも」


「何してるんだ」


「うるせぇ」


と案の定騒がしかった。

しかし、部屋の中は綺麗で整頓も行き届いていた。


(プロはプロなんだな。)


そんな事を思いながらもルゥカさんの後に付いて歩いていく。



歩いていくとルゥカさんが止まった。


目の前には大きい扉がありそこには着替え室と書かれていた。


「ここで今から着替えます。」


「カルヤちゃんのはこれね。」


とルゥカさんから灰色の生地で、左胸には「見習い」と書かれたバッジが付いたエプロンを貰った。



その後、着替えが終わり、リトさんやレオさんは他のメイドさん達の助っ人として連れて行かれていた。

私はというとルゥカさんに荷物を置く場所や運ぶ場所や掃除のやり方や飲み物の作り方というように一通り、教えて貰った。


そして、今私は台車で段ボール3個とお皿50と漬け物石を運んで坂道を登っている最中だった。



なぜ、こんな事になっているかというと数分前。


ルゥカさんに扉を指さされ。


「そこに台車があるんだけど、それを上の部屋まで運んでくれない?」


「それと万能地図を渡すわね。」


と言われ万能地図の事を教えて貰った。


万能地図は、目的地までを魔力で入れればその道を出してくれ、自分の位置は二重の丸印で光って出してくれるという。


そして、他の場所に間違えて入ってしまったら、✖を押せば、元の道に転送されるのだそう。


その他にも使い方が色々あるのだそうだ。


(その他ってどんだけあるんだろう?)


「ごめんね。今手が離せなくて。」


ルゥカさんは今、教えてくれながらも他の人に指示を出したり、お皿を洗ったりご飯を作ったりと忙しそうに動いていた。


(すごいな。動きはのんびりなのかと思ってたけど早いな)


「はい、どうぞ。目的地には丸印を付けているから。」

とルゥカさんから万能地図をもらい。


「分かりました。」


そう言ってから扉を開け中に入ると。


3個の台車が置いてあった。

3台の台車の上にはそれぞれ私の身長を超える量の荷物が乗っていた。


(どれだろう?まさかこれ全部かな?)


(とりあえず、1番軽そうな物から運ぶか)


と思い、台車を押しながら地図の通りに進んだ。



進んで行くこと10分。


(嘘でしょ?)


目の前には先が見えない坂があった。


(ここ登るの?これを押しながら?)


(私は力はある方だけど。)


そう思いつつ、地図を確認する。


(やっぱり、ここだ。ここ以外は…。)


と周りを見ると階段が隣にあったその階段も上が見えなかった。


(……。)

(うん、坂にしよ。)



という事で現在に至る。


そして、今私は台車で段ボール3個とお皿50と漬け物石を運んで坂道を登っている最中だった。


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