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告白3

オカシイ。あれ?あれは、告白ではないの?俺のヴィーって言ってたよね?私のためなら全てを捨てるって言ってたよね?なのに、なんで?


「ヴィヴィアン王女殿下、眉間にシワを寄せてはいけません。綺麗に白粉がつかなくなります。」


「ごめんなさい・・・・。」


先日とは別人のような話し方で、少し戸惑っていると、それ気づいたニーナが悲しげに笑った。


「本日は、とても大切な日だとアーサー殿下から伺っております。ヴィヴィアン王女殿下には、女王陛下から好きなドレスをとのことです。終わりましたら、ドレスを選びに参りましょう。」


えぇ、大切な日になるみたいです。私がエドに告白するらしいので・・・。アーサーにとって決定事項らしい。アーサーのバカ!もしも、奇跡が起きて、エドが私の告白を受けてくれたら?アーサーは、本当に私のことを好きなのかな・・・。それとも、エドに100%と振られると思ってる?


「ヴィヴィアン王女殿下?また、眉間にシワを寄せてますよ。」


「ごめんなさい・・・。」


あうーっ、アーサーのバカバカバカ!


「はぁ、ヴィヴィアン王女殿下。口がへの字になっておられますよ?さあ、鏡を見てニッコリ笑ってください。」


鏡を見ると、まるで別人のように美しくなった顔があった。


とは、ならない・・・。いつもと変わりない

顔があった。ですよね・・・・。


「髪型は、どうなさいますか?」


髪型?どんな髪型にしようと同じ。


「ニーナにおまかせします。」


「ドレスをお召し替えしてから、髪は結いましょう。では、ドレスを選びに参りましょう。」


連れてこられた部屋には、美しいドレスが50着以上はある。


「女王陛下がヴィヴィアン王女殿下に似合うドレスだと仰ってました。気にいるドレスがなければ、他のドレスを持ってまいります。」


どれも、豪華で美しいドレスで、とても私に似合うとは思えない。ヴァネッサ姉様やネリーが着たら、とても似合いそうな美しいドレス。私には似合わない。


「私には、似合いません・・・。今のドレスでいいです。」


ブサイクな私には似合わない。


「私は、ヴィヴィアン王女殿下、貴女が醜い姫だと聞いていたので、貴女を見てガッカリしました。」


「えっ?」


ニーナの顔を見ると、また悲しげな顔で私を見つめていた。


「顔に酷い傷があり、それは醜い姫だと。なのに、現れた貴女はビックリするぐらい平凡で。」


「えっと・・・、ゴメンなさい。」


ブサイクでも、期待に添えない私って・・・。


「貴女ぐらい平凡な顔なら、化粧でどうとでも変わります。」


ニーナは、貴女にはこのドレスが似合うと思いますと、淡い黄色の生地に、小さな花の刺繍が散りばめられた美しいドレスを勧めてくれた。


「貴女の瞳が良く映えると思います。」


ニーナが勧めてくれたドレスに着替え、髪を結ってもらっている時に、扉をドンドン叩く音ともに、開けて!と叫ぶ声。


ニーナは、少々お待ちくださいと部屋から出て行った。





「ミーナ!ミーナ!」


「お嬢様、どうなさったのですか?」


「坊やが、アーサーがいないの!もう、お乳の時間なのに・・・。」


「今のお時間は、アリス様とお過ごしでございます。乳母もおりますので、何も心配はありません。」


「でも、朝に咳をしていたから、早く戻ったほうが良いと思うの・・・。母親の側のほうが安心するでしょ?」


「お嬢様、アーサー王子は、国王陛下とアリス様とのお子様でございます。お嬢様のお子様ではございません。」


「ミーナ?あの子は、私が、私が産んだのよ?そうでしょ?」


「お嬢様、アーサー王子はアリス様が産んだお子様でございます。」


「えっ?あっ、あの・・・。」


「大丈夫ですよ。お茶にしましょう。大丈夫です。さあ、参りましょう。」





今の会話は何?お嬢様って、ローズ様のことよね?ミーナ?ニーナではなくて?アーサーは、ローズ様が・・・・。


「お待たせ致しました。では、髪を結いましょう。」


ニーナは、鏡越しに微笑んだ。


「ニーナ?ローズ様は、大丈夫?」


ニーナは、微笑んだまま何も言わない。あれ?ニーナって、凄く綺麗な人だ・・・。なんで、今まで気づかなかったんだろ。リリーとは、違う。リリーは、野暮ったくして地味にしてるだけで、綺麗な人なのは一目でわかる。でも、ニーナは・・・。なんだろ、この違和感・・・・。


「ニーナ・・・・?」


「ヴィヴィアン王女殿下、貴女はとても美しいです。」


えっ?


「・・・・。」


「私は、とても美しい。と自分で仰ってください。」


「えっ?」


「仰ってくださいませ。」


「なんで?」


「仰ってくださいませ。」


「なんで?美しくないのに?」


「では、私は、アーサーに愛されていると仰ってください。」


「えーっ!なんで?」


なんで?どうしたの、ニーナ?って、あれ?ニーナ、誰かに似てる・・・・。


「ヴィヴィアン王女殿下・・・。」


ニーナが縋るように私を見つめてくるし。んーっ、私は美しいってのは事実じゃないから言う抵抗があるけど・・・。一応、アーサーには愛してるって言われたことがあるから、嘘ではないから言う?言わないと、髪を結ってくれなさそうだし・・・・。


「私は、アーサーに愛されている。」


あぁ、もう、恥ずかしいんですけど・・・・。


「もっと、心から、気持ちを込めて仰ってください。」


えーっ!ニーナってば、注文が多いんですけど・・・・。心からって言われてもな。むーっ、気持ちを込めて?んーっ。アーサーの顔を、私の大好きな笑ったアーサーの顔を思いだしだながら言う。


「私は、アーサーにとても愛されている。」


どう?どう?ニーナ?あっ・・・・・。


「私は、アーサー殿下とヴィヴィアン王女殿下に一生忠誠を誓います。」


ニーナは、微笑んで、美しくお辞儀をした。悲しげな微笑みではなく、優しい、美しい微笑み。


「・・・・・・。」


ニーナは、似てる。なんで、気づかなかったのだろう?


「ヴィヴィアン王女殿下?」


会いたい・・・。絶対に心配してる。会いたい、会いたいよ、ネリー・・・・・。


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