船体塗装と片栗粉
太田の館へ赴く。
「今日は何だ。」
「はい佐竹家の勢力拡大案のお話をしようかと。」
「言ってみろ。」
「まずは親王殿下の下向をお願いしたく。そのための宮邸建築の御裁可を。あわせて将来的に久我卿の巡行をもお願いしたいのです。」
「理由は?」
「御輿を担ぎたいのです、それも二つまとめて。」
「宮邸はどこに。」
「現在建設中の総本山のお膝元へ計画変更して作ろうかと思います。久我卿の別邸も同時に造ります。そのほかには、宮様の官位や官職をこちらの思うようにいただけるかです。上総守と常陸守です。御屋形様には常陸介と上総介を。無理なら義信兄上と共に。久我卿には源氏の長者を。」
「他は?」
「普通は親王殿下は下向しなくてもよいらしいですが、観光とせっかくの就任のお披露目として来ていただけたらと思います。面白いものや珍しい食べ物があると釣ってくれれば宜しいかと。それである程度過ごしていただいて、お戻りになってもらっても構わないのです。ただし、そのためにはこちらで気持ちよく過ごしてもらうには、公家さん好みの芸能などを用意しないといけないかと。」
「例えば?」
「実を言いますと、この辺がとんと疎いので、和歌、俳句、能、笛とかなのでしょうか。誰か精通しているものを紹介していただければと思います。」
「大分出費するのではないか。」
「恐らくは。ですがそれを補ってもなお余りあるものも得られるかとも思います。早めに宮殿下が寺社別当になる前に捕獲したいです。」
「どうせその方がやるのだろう。損にはならんのなら好きしてもよいが。」
「はい。」
「それならいっそ、今なら武家伝奏の広橋兼顕卿を取りこんだほうがよいぞ。たしか役料が二百五十俵だけだからな。ま、その他に伝奏ごとに実入りもあるがな。ある程度交互に役につく飛鳥井家は蹴鞠の家だ。それを呼ぶのもありかもな。」
「武家伝奏か、そうなんですね、分かりました。」(蹴鞠か、アホくさいけどしょうがないか。)
「今後土門帝の親王は誰がいるか調べてくれる。朝廷に金がない状態が続いているらしいから、うまくいくと良いな、お願いね。」
大窪を派遣することにした。先に送った大和田と手分けをして工作をしてもらおうと思います。
伊豆よりの知らせで、土肥の富永が降ったそうだ。ラッキーなことに富永は土肥周辺の水軍を束ねるそうです。そこからの情報だと下田の清水氏とか遠河の松下氏とか沼津の鈴木氏とかいるそうだ。沼津の鈴木は日和見のため、大々的に押し出せば、降る公算が高いようだ。
そういえば船体塗装はどうしているんだろう。木だとタールとかピッチかな。よく鉄製船体で押し出すとかあるけど塗装どうしてるのかな。藤壺とかビッチリで船足遅くなるし、スクリューにたまれば動かないんじゃない。鉛染料にするとやはり環境破壊で、魚から人体へ影響するよね。樹脂がいいんだけど難しいから、やはり繋ぎとして酸化亜鉛塗料を開発しておくのがベターかも。
牛の次は豚だ。ならば角煮だ。フライパンを作らせ、ブロックで炒める。その後にある程度の大きさに切って、深め鍋で水と酒で煮る。和紙で落し蓋だ。四半刻の後に火を止め、冷めたら白く固まった油分をとって、再び火をかけ醤油、生姜、味醂で味付け、甘味を足してと。じっくり煮込んで仕上げは片栗粉でとろみ。あ、片栗粉が・・・・忘れた。
この時代だとカタクリの根茎だよね。有名なのは奈良の宇陀だ。後は播磨と越前とかだ。そっち方面ならこれで儲けることができますね。取ってきてもらおう、密輸しちゃいましょう。




